ウェルネス穀物不使用 子犬用 骨抜きチキンはいぬわーんで最高評価の5つ星を獲得しました。
評価:
以下はウェルネス穀物不使用ドッグフードの関連製品です。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。
ウェルネス穀物不使用 子犬用 骨抜きチキンの原材料
原材料:骨抜きチキン、チキンミール、えんどう、ひよこ豆、レンズ豆、鶏脂(ミックストコフェロールで酸化防止)、サーモンミール、じゃがいも、トマトポマス、粗挽き亜麻仁、サーモン油、トマト、チキンエキス、にんじん、ほうれん草、チコリ根抽出物、さつまいも、りんご、ブルーベリー、ガーリックパウダー、ラクトバチルス・プランタルム※、エンテロコッカス・フェシウム※、ラクトバチルス・カゼイ※、ラクトバチルス・アシドフィラス※、ユッカ抽出物、ミネラル類(食塩、亜鉛タンパク化合物、硫酸亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸第一鉄、鉄タンパク化合物、硫酸銅、銅タンパク化合物、マンガンタンパク化合物、硫酸マンガン、亜セレン酸ナトリウム、ヨウ素酸カルシウム)、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、A、アスコルビン酸、B1、パントテン酸、B6、B2、D3、ビオチン、B12、葉酸)、アミノ酸類(タウリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物、スペアミント抽出物)※乳酸菌
赤字は物議をかもします。
粗灰分=7.5%, 粗繊維=5.5% (推定乾物繊維量=6.1%), 水分=10%
測定方法 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
ラベル保証 | 32% | 18% | NA |
乾物基準 | 36% | 20% | 36% |
熱量基準 | 31% | 43% | 26% |
このドッグフードの最初と2番目の原材料は骨抜きチキンとチキンミールです。原材料は重量順でラベルに書いてあります。水分量は考慮されていないので生肉とミールの水分量を考慮し、重量あたりのタンパク質量を考えるとおそらく2番目のチキンミールがメインのタンパク質です。
このやり方(1番目に生肉、2番目にミール)はドッグフードでよく見かけます。原材料の見方で1番目に生肉がいいのはよく言われるので、印象を良くするために最初は生肉、でもコストを抑えるため2番目にミールを持ってきてタンパク質を増加させています。
3~5番目の原材料はえんどうとひよこ豆とレンズ豆です。これらの豆はグレインフリーを特徴とするフードでは一般的に見かける食品ですね。低GIで食後血糖値が上がりにくく、炭水化物源として優秀で食物繊維も多く含まれています。
6番目の原材料は鶏脂です。鶏脂は消化しやすい動物性脂肪であり、必須脂肪酸のリノール酸 (オメガ6脂肪酸) を多く含んでいます。ドッグフードに加えることで風味を高める効果がある良質な油です。
7番目の原材料はサーモンミールです。サーモンミールはサーモンの頭も骨も内臓もまるごとレンダリングして乾燥させた魚粉のことです。
熱と圧力を加えて脂肪の分離と水分を取り除き、主にタンパク質とミネラルを残す製法のレンダリングにより通常の生サーモンよりもはるかに高いタンパク質を含んでいます。
8番目の原材料はじゃがいもです。じゃがいもはグルテンフリーでビタミンC、カリウムを多く含んでいます。主成分はデンプン(炭水化物)で高GI食品に該当します。
9番目の原材料はトマトポマスです。トマトポマスはトマトジュースやケチャップなどのトマト製品の副産物です。トマトポマスは議論の余地があり、物議をかもしている食材です。
多くの人は食物繊維とリコピン源として認める一方で、他の人は安価なかさ増しと考えています。どちらにせよ、有毒ではないので繊維として役立っているには間違いありません。
10番目の原材料は粗挽き亜麻仁です。亜麻仁はオメガ3脂肪酸の良質な供給源で健康的な毛質をサポートします。他にも食物繊維が豊富です。
亜麻仁はタンパク質を含んでいるので、肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません。
ただし、6つの例外があります。
まず、サーモン油です。サーモンから得られる魚油でオメガ3脂肪酸の優れた供給源です。
次に、チコリ根抽出物です。チコリの根にはイヌリンと呼ばれる水溶性繊維が含まれており、プレバイオティクスとして腸内で善玉菌の餌となり、増殖を手助けして腸内環境を整える働きに関与します。
そして、ガーリックパウダーです。ニンニクは中毒性があると言われている一方で有用性があるとも言われている賛否両論の食材です。
ニンニクはユリ科ネギ属に属する植物で玉ねぎやネギの仲間です。犬に毒性があり、溶血性貧血を引き起こす恐れがあります。[1]
しかし、ニンニク入りのドッグフードが長年にわたり安全に利用されている事実は無視できません。
ニンニクが含まれるドッグフードを選ぶ際には溶血性貧血の危険性を知った上で判断してください。
それから、多数の乳酸菌です。乳酸菌はプロバイオティクスのために含まれています。プロバイオティクスは「腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた微生物」です。
次に、ミネラルはキレート化されています。キレート化されたミネラルは体に吸収されやすくなります。キレート化されたミネラルは通常、高品質のドッグフードに含まれていることが多いです。
最後に、タウリンです。タウリンは心臓機能の維持をサポートするアミノ酸の一種です。タウリンは体内で合成できるのでAAFCOの栄養基準で犬にとって非必須アミノ酸となっていますが、一部の犬種では体内で十分に生成できていない可能性が指摘されています。タウリンを原材料に加えているところを見ると特別な配慮を感じます。
ウェルネス穀物不使用 子犬用 骨抜きチキンの総合評価
ウェルネス穀物不使用 子犬用 骨抜きチキンは原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。
しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。
乾物基準ではタンパク質が36%、脂質が20%、推定炭水化物が36%と判明しました。
脂質とタンパク質の比率は約56%です。
一般的なドライタイプのドッグフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均以上、炭水化物は平均以下。
エンドウ豆、ヒヨコ豆、レンズ豆、亜麻仁で総タンパク質を増加させることを考えても、このドッグフードは大量の肉を含んでいるように見えます。
ウェルネス穀物不使用 子犬用 骨抜きチキンは動物性タンパク質の供給源として大量のチキンミールを使用した穀物を含まないドライタイプのドッグフードです。星5の評価を下しました。
とてもおすすめします。
評価はいぬわーんが推定した肉の含有量、脂質とタンパク質の比率、原材料の品質などの批評基準に基づいて決定しています。
グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性
アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。
詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。
おわりに
いぬわーんは個人所有のWebサイトです。そしてペットフード製造業者といかなるアフィリエイト提携をしていません。
ただし、一部のオンライン小売業者 (Amazon・楽天市場・Yahooショッピング) からはアフィリエイト紹介料を頂いています。
これはいぬわーんの運営者を支援して、すべてのコンテンツを無料で公開することに繋がっています。
そしてドッグフードの批評を行う際に金銭的な誘惑によって評価を下すことなく、公平かつ偏りのない判断を下すことにも繋がっています。
詳細については「免責事項」をご覧ください。
脚注
*1 ASPCA, Garlic