ペットライン メディコート<腸内フローラケア>離乳~1歳まで 子いぬ用はいぬわーんで最低評価の1つ星と判断されました。
評価:

ペットライン メディコート<腸内フローラケア>離乳~1歳まで 子いぬ用
Petline
3k¥1,702 (2020/7/9 19:00時点 )
※子犬用、腸内フローラケア
以下は同メーカーの関連商品です。ペットフードの表示に関する公正競争規約に則っている場合は、総合栄養食の表示とドッグフードが適応する成長段階が併記されています。
重要:大型犬の子犬のためにドッグフードを選ぶ場合は、成長段階が成長期とオールステージに該当していても「大型犬の子犬にとって安全であるか」を確認してください。
ペットライン メディコート<腸内フローラケア>離乳~1歳まで 子いぬ用の原材料
原材料:穀類(とうもろこし、コーングルテンミール、米ぬか、コーングルテンフィード)、 肉類(チキンミール、ミートミール、チキンレバーパウダー)、 豆類(脱脂大豆、おから)、 油脂類(動物性油脂、ライスファットカルシウム、ガンマ-リノレン酸)、 魚介類(フィッシュミール、フィッシュコラーゲン)、 糖類(フラクトオリゴ糖)、グルコサミン、 卵類(ヨード卵粉末)、 乳酸菌エキス、納豆菌エキス、酵母菌エキス、ビタミン類(A、E、K3、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12、C、コリン)、ミネラル類(カルシウム、リン、ナトリウム、塩素、鉄、コバルト、銅、マンガン、亜鉛アミノ酸複合体、亜鉛、ヨウ素)、 酸化防止剤(ローズマリー抽出物、ミックストコフェロール)
赤文字は物議をかもします。
粗灰分=9%, 粗繊維=4% (推定乾物繊維量=4.4%), 水分=10%
測定方法 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
ラベル保証 | 27.5% | 12% | NA |
乾物基準 | 31% | 13% | 47% |
熱量基準 | 29% | 31% | 40% |
このドッグフードの最初の原材料は穀類(とうもろこし、コーングルテンミール、米ぬか 、コーングルテンフィード)です。
とうもろこしは炭水化物と食物繊維を除けば犬にとってわずかな栄養しかありません。とうもろこしは安価であるためメーカーが好んで使う傾向にあります。
コーングルテンミールはとうもろこしからでん粉を取り除いたあとに残る副産物を脱水、乾燥させたものでタンパク質が豊富に含まれます。基本的に植物性タンパク質は動物性タンパク質よりも消化性必須アミノ酸スコアが劣っています。
植物由来のタンパク質は製品ラベルに記載されている総タンパク質量を著しく増加させることができるので肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
米ぬかは玄米を白米に精米するときにでる種皮や胚芽などの副産物です。食物繊維が豊富でタンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルなども含んでいます。
米ぬかは低価格な原料であるため他の多くの穀物と同様にドッグフードのかさ増しとみなすことができるため賛否両論がある原材料です。
コーングルテンフィードはコーンスターチ、コーンシロップの製造時にできる副産物です。とても安価で一般的に牛の飼料に使われます。
コーングルテンフィードとコーングルテンミールは名前が似ていますが異なるものです。例えばタンパク質の含有量が異なります。コーングルテンフィードのタンパク質含有量はコーングルテンミールの約半分です。
グルテンは肉類と比較すると必須アミノ酸が劣っている植物性であり、消化性必須アミノ酸スコアが低いと考えられます。
2番目の原材料は肉類(チキンミール、ミートミール、チキンレバーパウダー)です。
チキンミールは羽毛、頭、足、内臓を除いた鶏の清潔な肉と皮と骨 (骨は含めても含めなくても良い) をレンダリングして乾燥させた肉の濃縮物です。
熱と圧力を加えて脂肪の分離と水分を取り除き、主にタンパク質とミネラルを残す製法のレンダリングにより通常の生肉よりもはるかに高いタンパク質を含んでいます。
ミートミールは哺乳類由来の肉粉で血液、毛、蹄、皮、糞尿、胃および第一胃の内容物は含んでいません。
ミートミールは例えばチキンミールのように種を指定していないのでいくつかの哺乳類の組み合わせで作られています。
このような混合物は食物アレルゲンの特定を困難にするため高品質の原材料と見なされません。
チキンレバーパウダーは鶏レバーを脱水して粉末状にしたものです。鶏レバーは家禽屠殺による副産物ですが、由来する動物の名前と部位が分かっているので良質な原材料です。
3番目の原材料は豆類(脱脂大豆、おから)です。
脱脂大豆は大豆油の製造過程で生じる搾油副産物(搾り滓)です。一般的に家畜飼料として使われています。
脱脂大豆にはタンパク質が含まれていますが、この植物性タンパク質は肉や卵よりも消化性必須アミノ酸スコアが低いと予想されます。
そして製品ラベルに記載されている総タンパク質量を著しく増加させることができるので肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
おからは大豆から豆腐を製造する過程の残渣物です。栄養価が非常に高く、不溶性繊維やタンパク質などが含まれます。
このタンパク質は肉や卵よりも消化性必須アミノ酸スコアが低いと予想されます。
そして製品ラベルに記載されている総タンパク質量を著しく増加させることができるので肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
4番目の原材料は油脂類(動物性油脂、ライスファットカルシウム、ガンマ-リノレン酸)です。
動物性油脂は由来する動物の名前について言及がないので良質な油脂とは言えません。動物性油脂は4Dが含まれる可能性を否定できません。
4Dは肉の品質を表した言葉です。次の「1.死んでいる、2.死にかけている、3.病気にかかっている、4.障害を負っている」、これらの状態の肉のことを言います。
ライスファットカルシウムは米ぬかを絞って得られるこめ油 (米ぬか油) の脂肪酸を吸着させた粉末油脂です。
こめ油の脂肪酸はリノール酸とオレイン酸がほとんどを占めています。オメガ3脂肪酸は非常に少ないので栄養価は限定的です。
γ-リノレンはオメガ6系多価不飽和脂肪酸です。体の中で炎症を引き起こす化学物質の生成を抑制してくれるので関節炎や被毛の健康に役立ちます。
5番目の原材料は魚介類(フィッシュミール、フィッシュコラーゲン)です。
フィッシュミールは魚をレンダリングして乾燥させた肉の濃縮物です。レンダリングにより水分がほとんど除去されているので通常の生魚よりもはるかに高いタンパク質を含んでいます。
しかし、フィッシュは由来する魚の名称を省略しており、匿名の魚であることを意味しています。一概に魚といっても含まれる栄養素は異なるので魚種が明らかになっていたほうが評価を下す際により良い影響を与えたでしょう。
フィッシュコラーゲンは海洋生物由来のコラーゲンで魚鱗、魚骨、魚皮から取れます。動物性コラーゲンよりも吸収されやすい特徴があります。マリンコラーゲンなどとも言われます。
コラーゲンは体内のあらゆる組織に存在し、細胞と細胞を繋ぐ接着剤のような役割を担っています。
また、骨・軟骨・関節・腱などの必須構成要素でもあるため股関節異形成や関節炎の改善に役立ちます。
6番目の原材料はフラクトオリゴ糖です。フラクトオリゴ糖は甘味料として有名ですが、ここではおそらくプレバイオティクスとして含まれています。プレバイオティクスは大腸内の健康な細菌の増殖をサポートする働きがあります。
7番目の原材料はグルコサミンです。グルコサミンは軟骨の形成と修復を促し、関節の動きを滑らかにする働きがあると謳われています。しかし、研究の質が欠けており、有効性を評価する研究はほとんどありません。[1]
8番目の原材料はヨード卵粉末です。ブランド卵で鶏の飼料に海藻粉末などを配合することにより、一般的な卵よりもヨウ素の含有量が多いのが特徴です。卵は成長と筋肉の発達に必要なすべてのアミノ酸を供給する完全なタンパク質源です。
9番目の原材料は乳酸菌エキス、納豆菌エキス、酵母菌エキスです。
乳酸菌、納豆菌、酵母菌はおそらくLBSカルチャーとして含まれています。LBSカルチャーはバイオジェニックス [2] に属し、乳酸菌 (ラクトバチルス)、納豆菌 (バチルス)、酵母菌 (サッカロミセス)の頭文字をとって名付けられています。
LBSカルチャーは乳酸菌、納豆菌、酵母菌を米ぬかで共棲培養 (複数の菌を一緒に増殖させる方法) して得られる免疫賦活物質 (体の免疫を活発にする物質) のことです。[3] 歯周病の予防、皮膚疾患の緩和、腸内環境の改善に効果があります。
腸内環境を改善する方法にはプロバイオティクスもありますが、バイオジェニックスは有用菌の免疫賦活物質を腸内に直接とり入れて働きかけるので腸内フローラに関係なく、腸内環境を確実に改善させます。
ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません。
ただし、2つの例外があります。
まず、ビタミンK3です。ビタミンK3は溶血性貧血・核黄疸・高ビリルビン血症を誘発する可能性があります。それにAAFCOの栄養基準ではビタミンK3の必要量が記載されていないのでドッグフードに使用するのは疑問符が付きます。
最後に、ミネラル類は亜鉛だけキレート化されています。キレート化されたミネラルは体に吸収されやすくなります。キレート化されたミネラルは通常、高品質のドッグフードに含まれていることが多いです。
ペットライン メディコート<腸内フローラケア>離乳~1歳まで 子いぬ用の総合評価
ペットライン メディコート<腸内フローラケア>離乳~1歳まで 子いぬ用は原材料だけで判断すると平均以下のドッグフードに見えます。
しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。
乾物基準ではタンパク質が31%、脂質が13%、推定炭水化物が47%と判明しました。
脂質とタンパク質の比率は約42%です。
一般的なドライタイプのドッグフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均以下、炭水化物は平均以下。
コーングルテンミール、コーングルテンフィード、脱脂大豆、おからで総タンパク質を増加させることを考えると、このドッグフードは僅かな量の肉しか含んでいないように見えます。
また、このドッグフードにミートミール、動物性油脂が含まれているのが残念です。これらの物議をかもす原材料が評価を下げる要因になります。
ペットライン メディコート<腸内フローラケア>離乳~1歳まで 子いぬ用は穀物を含んでいます。
動物性タンパク質の供給源として僅かな量の匿名の肉粉、動物の種類と部位が分かる肉類を使用したドライタイプのドッグフードです。星1の評価を下しました。
おすすめしません。
評価はいぬわーんが推定した肉の含有量、脂質とタンパク質の比率、原材料の品質などの批評基準に基づいて決定しています。

ペットライン メディコート<腸内フローラケア>離乳~1歳まで 子いぬ用
Petline
3k¥1,702 (2020/7/9 19:00時点 )
グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性
アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。
詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。
おわりに
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ただし、一部のオンライン小売業者 (Amazon・楽天市場・Yahooショッピング) からはアフィリエイト紹介料を頂いています。
これはいぬわーんの運営者を支援して、すべてのコンテンツを無料で公開することに繋がっています。
そしてドッグフードの批評を行う際に金銭的な誘惑によって評価を下すことなく、公平かつ偏りのない判断を下すことにも繋がっています。
詳細については「免責事項」をご覧ください。
リコール等情報
ドッグフードの最新リコールをすべて確認したい場合はこちらの「ドッグフードのリコール等情報」をご覧ください。
脚注
*1 VCA Hospitals, Glucosamine Chondroitin Combination
*2 腸内細菌学会, バイオジェニックス
*3 Litanial Bio Science, LBSカルチャーとは