オリジン ドッグフードの批評(ドライ)

オリジン シニア

オリジン ドッグフードはいぬわーんで最高評価の5つ星を獲得しました。

評価:

オリジン ドッグフードは全部で8種類あります。以下はその8種類と評価をまとめた表になります。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。

また、ここでは8種類を代表してオリジン シニアを批評していきますが、他の種類の批評が見たい場合は表中の内部リンクを利用してください。

原材料とラベルの分析

ドッグフードを選ぶ際には原材料に書かれた上から最初の10品目を見てください。原材料の表示は原則、重量順です。つまり、最初に書いてあるものがもっとも含有量が多いのです。

原材料:新鮮鶏肉, 新鮮七面鳥肉, 新鮮イエローテイルカレイ, 新鮮全卵, 新鮮丸ごと大西洋サバ, 新鮮鶏レバー, 新鮮七面鳥レバー, 新鮮鶏心臓, 新鮮七面鳥心臓, 新鮮丸ごと大西洋ニシン, ディハイドレート鶏肉, ディハイドレート七面鳥肉, ディハイドレート丸ごとサバ, ディハイドレート鶏レバー, ディハイドレート七面鳥レバー, 丸ごとグリーンピース, 丸ごとシロインゲン豆, 赤レンズ豆, 新鮮チキンネック, 新鮮鶏腎臓, ピント豆, ヒヨコ豆, グリーンレンズ豆, レンズ豆繊維, 天然鶏肉風味, 鶏軟骨, ニシン油, 粉砕鶏骨, 鶏肉脂肪, 七面鳥軟骨, 乾燥ケルプ, フリーズドライ 鶏レバー, フリーズドライ 七面鳥レバー, 新鮮丸ごとカボチャ, 新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ,新鮮ケール, 新鮮ホウレン草, 新鮮カラシ菜, 新鮮コラードグリーン, 新鮮カブラ菜, 新鮮丸ごとニンジン, 新鮮丸ごとリンゴ,新鮮丸ごと梨, カボチャの種, ヒマワリの種, 亜鉛タンパク化合物, ミックストコフェロール(天然酸化防止剤), チコリー根, ターメリック, サルサ根, アルテア根, ローズヒップ,ジュニパーベリー, 乾燥ラクトバチルスアシドフィルス菌発酵生成物, 乾燥プロバイオティクス発酵生成物,乾燥ラクトバチルスカゼイ発酵生成物.

赤字は物議をかもします。

粗灰分=不明, 粗繊維=8%以下 (推定乾物繊維量=9.1%), 水分=12%以下

測定方法タンパク質脂質炭水化物
保証分析値38%15%NA
乾物基準43.1%17.0%NA%

このドッグフードの1番目と2番目の原材料は新鮮鶏肉, 新鮮七面鳥肉です。

オリジン シニアの公式英語版では1番目と2番目に「Deboned chicken(骨抜き鶏肉), deboned turkey(骨抜き七面鳥肉)」と書いてあります。公式日本語版では「新鮮鶏肉、新鮮七面鳥肉」となっているので違うのかな? ちょっと分かりません。ここでは公式日本語版のまま新鮮肉とします。

  • 公式英語版:https://www.orijenpetfoods.com/en-US/dogs/dog-food/senior/ds-ori-senior.html
  • 公式日本語版:https://intl.orijenpetfoods.com/ja/foods/dog-food/dry-dog-food/senior-dog/

新鮮鶏肉の”新鮮”はフレッシュのことですね。家禽の解体後に冷凍保存せず、生の状態のままドッグフードに使われたことを意味しています。

鶏と七面鳥はケンタッキー州の農場とアメリカの農場で放し飼いで飼育され、抗生物質不使用で人間用食材として認定を受けたものが使われています。

このフードは最初の10品目のすべてがタンパク質ですね。それに、このフードの85%が6種類の肉/内臓/卵/魚で構成されています。粗タンパク質は38%で粗脂質が15%なのでタンパク質に対して脂質は低めですね。

3番目と5番目と10番目の原材料は新鮮イエローテイルカレイ, 新鮮丸ごと大西洋サバ, 新鮮丸ごと大西洋ニシンです。

原材料の3,5,10番目と飛ばし飛ばしですけど、すべて魚類ですね。タンパク質だけではなく、オメガ3脂肪酸(EPA,DHA)の供給源です。

”丸ごと”は捨てる部位は無く、頭も骨も内臓もすべて使っていることを意味しています。イエローテイルカレイだけ ”丸ごと” が付いていないので、これだけ加工されたものが使われているのでしょう。

4番目の原材料は新鮮全卵です。

全卵と書かれているので卵黄と卵白の両方を使っていることを意味しています。まぁ普通の卵ですね。卵は犬の必須アミノ酸をすべて含んだ完全なタンパク質です。

6〜9番目の原材料は新鮮鶏レバー, 新鮮七面鳥レバー, 新鮮鶏心臓, 新鮮七面鳥心臓です。

肉食動物が最初に食べるのが内臓ですよね。内臓は新鮮肉と同じくらいタンパク質を含む一方で脂質は少なく、ビタミン・ミネラルも豊富に含んでいます。

レバー(肝臓)は解毒作用の働きがある臓器なので、その家禽が何を食べて育ったのかが気になるものですが、抗生物質不使用で飼育されているので安心です。公式サイトにこういう情報を書いてくれているのはありがたいですよね。

このフードには最初の10品目以外にも副産物が含まれています。

  • 新鮮チキンネック, 新鮮鶏腎臓, 鶏軟骨, 粉砕鶏骨, 七面鳥軟骨
  • 天然鶏肉風味, フリーズドライ 鶏レバー, フリーズドライ 七面鳥レバー

これらも高い栄養価を提供します(鶏軟骨と鶏骨はリンとカルシウムの供給源です)。

天然風味は基本的に加水分解されたタンパク質のことを言います。ここでは鶏肉をアミノ酸まで分解処理(加水分解式)してうま味調味料として使っていると思います。

フリーズドライレバーもわざわざフリーズドライしていることから他の内臓とはちょっと違った使い方をしていると思います。完成したキブルに混ぜたり、噴霧したりして犬の食いつきを向上させる嗜好性を目的として使われていると思います。

ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません

ただし、8つの例外があります。

まず、ディハイドレート(低温で空気乾燥)された食材です。

ディハイドレートは新鮮肉を低温で空気乾燥したものです。水分を除去してあるので生の状態の食材と比べるとタンパク質を多く含んでいます。しかも高温で加工されているわけではないので肉が持つ自然の栄養素をより多く保ったままです。

このフードで使われている肉の1/3がディハイレードされた肉です。

  • ディハイドレート鶏肉
  • ディハイドレート七面鳥肉
  • ディハイドレート丸ごとサバ
  • ディハイドレート鶏レバー
  • ディハイドレート七面鳥レバー

シニア犬のフードには関節健康成分が入っている場合が多いのですが、オリジンでは「新鮮な家禽肉、肉、魚は、豊富なグルコサミンとコンドロイチンの自然な源」と主張しています。実際に、このフードにはグルコサミンが700 mg/kg以上、コンドロイチン硫酸が600 mg/kg以上含まれています。

次に6種類の豆です。

このフードには6種類の豆が入っています。名前に”丸ごと”が付いている豆は粒が丸ごと使われています。

  • 丸ごとグリーンピース
  • 丸ごとシロインゲン豆
  • 赤レンズ豆
  • ヒヨコ豆
  • グリーンレンズ豆
  • ピント豆

”丸ごと”が付いていない豆は加工済みの豆ということです。豆は繊維、デンプン、タンパク質とそれぞれに分解して使えるので”丸ごと”で区別しています。

”丸ごと”が付いていない豆がどのように加工されているのかはラベルからでは分かりません。公式サイトにも書いていないです。

これらの豆は炭水化物と食物繊維、タンパク質を提供します。個別に見れば大したことない量でも一つにまとめると結構な量になると思います。

次にレンズ豆繊維です。

レンズ豆の食物繊維は一般的にかさ増しの一種です。もちろん食物繊維本来の役割もありますけどね。

このフードの乾物食物繊維は9%です。シニア犬の平均は5.0%(批評したフードに基づく)なので少し高いですね。

次にニシン油, 鶏肉脂肪です。

ニシン油はオメガ3脂肪酸(DHA,EPA)、鶏肉脂肪はオメガ6脂肪酸(リノール酸)の供給源です。

次に亜鉛タンパク化合物です。

追加されている合成サプリメントは亜鉛のみですね。これはすごいことです。しっかりと食材だけで栄養バランスを取っているからできることです。

総合栄養食は何かの栄養素が欠けていては成り立たないので食材だけで完成させるのはコスト的になかなかできることじゃありません。

しかもタンパク化合物なので身体に吸収されやすいようにキレート加工されていますね。通常の亜鉛より高コストなので一般的に品質の良いフードに使われていることが多いです。

次にチコリー根です。

チコリの根にはイヌリンと呼ばれる難消化性の水溶性食物繊維が含まれています。これはプレバイオティクスと呼ばれる作用があり、大腸まで消化されずに進んでくると腸内で有用菌の栄養源となり増殖の手助けをします。

次にハーブ(ターメリック, サルサ根, アルテア根, ローズヒップ,ジュニパーベリー)です。

どれも安全なハーブですね。主に肝臓と腎臓に薬効のあるハーブが含まれています。ただ、サルサ根とジュニパーベリーは腎臓疾患のある犬には禁忌です。この2つのハーブは主に腎臓機能を刺激して尿や老廃物をより多く排出させる効果があります。それ故、腎臓に問題をかかえている犬には負担となります。

また、ジュニパーベリーは長期使用に向いていません。子宮の血管拡張作用もあるので妊娠中の犬にも与えてはいけません。(このフードを食べさせるならローテーションをしたほうがいいかもしれません。)

ターメリックは肝臓機能の刺激・強化に効果があります。しかし、胆管閉塞や胆石を患っている場合の使用は禁忌です。

アルテア根は血糖値を下げる効果があるので低血糖症の犬には注意が必要です。オリジンは低GIの炭水化物のみを使用して血糖値に気をつけて作られたフードですからアルテア根が含まれいるのでしょうか。アルテア根はアカナ ドッグフードでは別名のマシュマロウに翻訳されていますね。

最後にプロバイオティクス(乾燥ラクトバチルスアシドフィルス菌発酵生成物, 乾燥プロバイオティクス発酵生成物, 乾燥ラクトバチルスカゼイ発酵生成物)です。

これらは乳酸菌の一種です。なのでヨーグルトや乳酸菌飲料と同じで腸内の良い菌を増やし、悪い菌を減らして腸内環境を改善してくれます。


オリジン ドッグフードの特徴

  • 犬が本来食べるべき自然界と同じ食事になるよう高タンパク質、低炭水化物を再現しています。
  • 肉・臓器・軟骨を適切な比率で配合しているので合成サプリメントは必要最低限(数種類)しか使っていません。
  • 8種類のすべてが肉/魚/卵を85%含有。タンパク質は粗38−42%の範囲。ミールと植物性タンパク質は不使用です。
  • 8種類のすべてが野菜/フルーツ/ハーブ(低GI食品のみ)を15%含有。炭水化物は粗16−20%の範囲に抑えています。
  • 原材料は信頼のできる人たちから仕入れ、生産者の名前、顔写真、放牧地を公開しています。
  • 原材料はすべて人間用食材/放し飼い・天然魚/抗生物質不使用です。
  • 製造工場はオリジンとアカナ専用の自社工場。原材料の仕入れから製造、管理まで一元化されています。
  • 食品安全工程が厳しく製造工場はアメリカ合衆国農務省(USDA)、アメリカ食品医薬品局(FDA)、カナダ政府、欧州連合(EU)などを含む厳しい標準に見合っています。

参照:https://intl.orijenpetfoods.com/ja/


成分と肉含有量の分析

オリジン シニアは原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。

しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。

ラベルの分析で乾物基準はタンパク質が43%、脂質が17%、推定炭水化物は灰分値が不明なので分かりません。

脂質とタンパク質の比率は約39%です。

一般的なシニア犬向けのドライフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均以上。炭水化物は不明ですが、タンパク質が43%なので相対的に低いと推測できます。

6種類の豆で総タンパク質を増加させることを考えても、このドッグフードは大量の肉を含んでいるように見えます。43%のタンパク質はドッグフードの中でもかなり高いです。

最終評価

オリジン シニアは動物性タンパク質の供給源として大量の由来の分かる肉/内臓/卵/魚を使用した穀物を含まないドライフードです。星5の評価を下しました。

とてもおすすめします。

オリジンは最初の10品目が全部タンパク質です。しかもレンダリングされたミールを使っていません。植物性タンパク質もありません。すべて新鮮肉でディハイドレートされた肉も入っています。タンパク質の品質が素晴らしいですよね。

フード選びで大切なのは「一番目の原材料が肉であること」って良く聞きますよね。でも、これは製造業者も知っていて騙し(偽装・欺く)がよくあります。原材料の2番目以降に穀物を大量に置いたり、肉が一番目だけどタンパク質量で考えるとミールがメインのタンパク質源になるように調整したり。

ドッグフードを批評していると、こういうものをよく見かけるのですが、オリジンは人間用食材として認定を受けた品質の良いタンパク質が10品目まで並んでいます。誰がどう見ても「一番目の原材料が肉であること」を満たしているのですよね。これって結構すごいことで他のドライフードではなかなか見かけないですよ。

タンパク質が高くなると必然的に炭水化物が低くなるのですが、炭水化物には低GIにこだわった物(豆と野菜とフルーツ)が使われています。そして追加の合成サプリメントは亜鉛のみです。これは栄養バランスを考えられて作られていないとできないことです。まぁ、ハーブのジュニパーベリーはどうなんだろうと思いましたけどね。でも、この問題はフードローテーションすれば解決できる問題ですしね。

企業に対してはアカナをオリジンの前に批評したのですけど、このときも思いましたが、企業姿勢が素晴らしいと感じました。原材料に対するこだわり、そしてそれをしっかりと公表する。自社工場を持っているところもですね。日本だとドッグフードは雑貨扱いだし、ペットフード安全法も表記方法に関する指導または強制がないので食材に関する透明性はすごく大事です。

オリジンはおすすめです。もし価格的に高いと感じたら新鮮肉をミールに置き換えたアカナもあるので、そちらを検討してみてはいかがでしょうか。

オリジンとアカナの違い

オリジンとアカナは新鮮な肉と炭水化物の含有量が違います。オリジンのほうが新鮮な肉の量が多く、炭水化物が少ないです。

製品の種類によって異なりますが、肉の含有量は以下のようになっています。

  • オリジンの肉量:85〜90%
  • アカナの肉量:50〜75%

使われている新鮮な肉の割合に関しては以下の通り。

  • オリジンの新鮮な肉の割合:2/3
  • アカナの新鮮な肉の割合:1/2

使用されている肉の種類に関しては以下の通り。

  • オリジン:最大10種類の肉
  • アカナ:最大5種類の肉

オリジンのほうが肉の量、肉の質、肉の種類が優れています。そして価格もアカナより高いです。

グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性

アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。

詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。

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