日本ペットフード ビタワン 6.5kgはいぬわーんで低評価の2つ星と判断されました。
評価:

日本ペットフード ビタワン 6.5kg
日本ペットフード
6.5kg¥1,470 (2020/6/20 19:00時点 )
※オールステージ用
以下は同メーカーの関連商品です。ペットフードの表示に関する公正競争規約に則っている場合は、総合栄養食の表示とドッグフードが適応する成長段階が併記されています。
重要:大型犬の子犬のためにドッグフードを選ぶ場合は、成長段階が成長期とオールステージに該当していても「大型犬の子犬にとって安全であるか」を確認してください。
日本ペットフード ビタワン 6.5kgの原材料
原材料:穀類(トウモロコシ、小麦ふすま、脱脂米糠、コーングルテンフィード)、肉類(牛肉粉、チキンミール、豚肉粉、チキンレバーパウダー)、豆類(脱脂大豆、おから粉末、大豆粉末)、油脂類(動物性油脂、植物性油脂(γ‐リノレン酸含む))、ビール酵母(β-グルカン源)、乾燥キャベツ、オリゴ糖、カゼインホスホペプチド、ミネラル類(カルシウム、リン、ナトリウム、クロライド、鉄、銅、マンガン、亜鉛、グルコン酸亜鉛、ヨウ素、コバルト)、ビタミン類(A、B2、B6、B12、D、E、パントテン酸、コリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物)、香料、アミノ酸類(アルギニン、メチオニン)、バチルスサブチルス(活性菌)
赤文字は物議をかもします。
粗灰分=9%, 粗繊維=4% (推定乾物繊維量=4.4%), 水分=10%
測定方法 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
ラベル保証 | 20% | 8% | NA |
乾物基準 | 22% | 9% | 60% |
熱量基準 | 23% | 22% | 55% |
このドッグフードの最初の原材料は穀類(トウモロコシ、小麦ふすま、脱脂米糠、コーングルテンフィード)です。
とうもろこしは有害な成分ではありませんが、炭水化物と食物繊維を除けば犬にとってわずかな栄養しかありません。
小麦ふすまは小麦を製粉するときに除かれる皮の部分(外皮部と胚芽)です。主に牛の飼料として利用されています。食物繊維、タンパク質、ミネラルが豊富です。
脱脂米糠は玄米を精製するときに発生する米糠を搾油した残りの搾油副産物(搾り滓)です。一般的に家畜飼料として使われています。
米糠は多くの穀物と同様にドッグフードのかさ増しとみなされる原材料です。
コーングルテンフィードはコーンスターチ、コーンシロップの製造時にできる副産物です。とても安価で一般的に牛の飼料に使われます。
コーングルテンフィードとコーングルテンミールは名前が似ていますが異なるものです。例えばタンパク質の含有量が異なります。コーングルテンフィードのタンパク質含有量はコーングルテンミールの約半分です。
グルテンは肉類と比較すると必須アミノ酸が劣っている植物性であり、消化性必須アミノ酸スコアが低いと考えられます。
2番目の原材料は肉類(牛肉粉、チキンミール、豚肉粉、チキンレバーパウダー)です。
牛肉粉と豚肉粉は牛肉と豚肉から水分を取り除いて粉状にしている濃縮物なので高濃度のタンパク質源です。
牛肉と豚肉は屠殺された牛・豚から得られる清潔な肉が使われており、骨格のある筋の部分、または舌、横隔膜、心臓、食道にある部分に限定されます。
ただし、人間向けに販売される生肉と同様に脂肪、毛、筋肉に付随する他の組織(脂肪・軟骨・腱・神経・血管など)が含まれる場合があります。骨は含まれていません。
チキンミールは羽毛、頭、足、内臓を除いた鶏の清潔な肉と皮と骨 (骨は含めても含めなくても良い) をレンダリングして乾燥させた肉の濃縮物です。
熱と圧力を加えて脂肪の分離と水分を取り除き、主にタンパク質とミネラルを残す製法のレンダリングにより通常の生肉よりもはるかに高いタンパク質を含んでいます。
チキンレバーパウダーは鶏レバーを脱水して粉末状にしたものです。鶏レバーは家禽屠殺による副産物ですが、由来する動物の名前と部位が分かっているので良質な原材料です。
3番目の原材料は豆類(脱脂大豆、おから粉末、大豆粉末)です。
脱脂大豆は大豆油の製造過程で生じる搾油副産物(搾り滓)です。一般的に家畜飼料として使われています。
脱脂大豆にはタンパク質が含まれていますが、この植物性タンパク質は肉や卵よりも消化性必須アミノ酸スコアが低いと予想されます。
そして製品ラベルに記載されている総タンパク質量を著しく増加させることができるので肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
おから粉末は大豆から豆腐を製造する過程の残渣物 (おから) から水分を取り除いて粉末状にしたものです。栄養価が非常に高く、不溶性繊維やタンパク質などが含まれます。
このタンパク質は肉や卵よりも消化性必須アミノ酸スコアが低いと予想されます。
そして製品ラベルに記載されている総タンパク質量を著しく増加させることができるので肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
大豆粉末は大豆から水分を取り除いて粉末状に粉砕したものです。大豆粉末は植物性タンパク質を多く含みますが、肉や卵よりも消化性必須アミノ酸スコアが低いので製品ラベルに記載されている総タンパク質量を著しく増加させ、安価なかさ増しとして利用されます。肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
4番目の原材料は油脂類(動物性油脂、植物性油脂)です。
動物性油脂は由来する動物の名前について言及がないので良質な油脂とは言えません。動物性油脂は4Dが含まれる可能性を否定できません。
4Dは肉の品質を表した言葉です。次の「1.死んでいる、2.死にかけている、3.病気にかかっている、4.障害を負っている」、これらの状態の肉のことを言います。
植物性油脂は具体的な原材料名が不明で植物性なことしか分かりません。油中のオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の含有量は不明です。
このような曖昧な記述名では品質を判断することは不可能です。しかし、一般的に植物性油脂は動物性脂肪よりも低品質であることが多いです。
5番目の原材料はビール酵母です。賛否両論です。ビール酵母はビール醸造で用済みになった酵母廃棄物ですが、ミネラルやビタミンBなど豊富な栄養素が含まれており、胃腸の働きを整えたり、体臭の変化によりダニやノミを寄せ付けない効果があると考えられています。
しかし、特定の犬はビール酵母にアレルギーを持っている可能性があります。ただ、あなたの犬がアレルギー症状を起こさない限り、ビール酵母は栄養価の高い添加物と見なすことができます。
ビール酵母にはタンパク質が含まれています。製品ラベルに記載されている総タンパク質量を増加させることができるので肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
6番目の原材料は乾燥キャベツです。キャベツはビタミンU,C,Kと食物繊維が豊富な野菜です。ビタミンUは別名「キャベジン」と呼ばれ、胃腸の粘膜を強化・保護、消化吸収を助けてくれます。
7番目の原材料はオリゴ糖です。オリゴ糖はおそらく腸内細菌の栄養源となって善玉菌を増やすプレバイオティクスとして含まれています。
8番目の原材料はカゼインホスホペプチド (CPP) です。CPPは小腸でカルシウムとリン酸が結合するのを防ぎます。カルシウムと結合するリン酸の量が減少することでカルシウムが体内に吸収されやすい状態にします。
ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません。
ただし、2つの例外があります。
まず、ミネラルはキレート化されているようには見えません。体がミネラルを吸収するときに効率が悪いことを意味します。キレート化されたミネラルは通常、高品質のドッグフードに含まれていることが多いです。
最後に、バチルスサブチルスです。ビフィズス菌 (バチルスサブチルス) と、その餌となるオリゴ糖 (7番目の原材料) で腸内環境のバランスを整えて便秘や下痢、免疫機能の改善など健康的な身体づくりに役立ちます。これらの関係性はシンバイオティクス[1]と言います。
日本ペットフード ビタワン 6.5kgの総合評価
日本ペットフード ビタワン 6.5kgは原材料だけで判断すると平均以下のドッグフードに見えます。
しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。
乾物基準ではタンパク質が22%、脂質が9%、推定炭水化物が60%と判明しました。
脂質とタンパク質の比率は約41%です。
一般的なドライタイプのドッグフードと比較するとタンパク質は平均以下、脂質は平均以下、炭水化物は平均以上。
コーングルテンフィード、脱脂大豆、おから粉末、大豆粉末、ビール酵母で総タンパク質を増加させることを考えると、このドッグフードは僅かな量の肉しか含んでいないように見えます。
また、このドッグフードに動物性油脂が含まれているのが残念です。この物議をかもす原材料が評価を下げる要因になります。
日本ペットフード ビタワン 6.5kgは穀物を含んでいます。
動物性タンパク質の供給源として僅かな量の動物の種類を説明する名前付きの肉類を使用したドライタイプのドッグフードです。星2の評価を下しました。
おすすめしません。
評価はいぬわーんが推定した肉の含有量、脂質とタンパク質の比率、原材料の品質などの批評基準に基づいて決定しています。

日本ペットフード ビタワン 6.5kg
日本ペットフード
6.5kg¥1,470 (2020/6/20 19:00時点 )
グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性
アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。
詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。
おわりに
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リコール等情報
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脚注
*1 腸内細菌学会, シンバイオティクス (synbiotics)