いなばペットフード ちゅ~るごはん とりささみはいぬわーんで中間評価の3つ星と判断されました。
評価:

いなばペットフード ちゅ~るごはん とりささみ
※成犬用、グレインフリー
以下は同メーカーの関連商品です。ペットフードの表示に関する公正競争規約に則っている場合は、総合栄養食の表示とドッグフードが適応する成長段階が併記されています。
重要:大型犬の子犬のためにドッグフードを選ぶ場合は、成長段階が成長期とオールステージに該当していても「大型犬の子犬にとって安全であるか」を確認してください。
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いなばペットフード ちゅ~るごはん とりささみの原材料
原材料:鶏肉(ささみ)、鶏脂、チキンエキス、酵母エキス、ガラクトオリゴ糖、コラーゲンペプチド、サメ軟骨抽出物(コンドロイチン硫酸含有)、ミルクカルシウム、酵母、殺菌乳酸菌、増粘安定剤(加工でん粉、増粘多糖類)、ミネラル類(Ca、Fe、Cu、Mn、Zn、I、K、P、Mg)、ビタミン類(A、D₃、E、B₁、B2、葉酸、コリン)、グルコサミン、紅麹色素、緑茶エキス
赤字は物議をかもします。
粗灰分=2.5%, 粗繊維=0.1% (推定乾物繊維量=0.7%), 水分=86%
測定方法 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
ラベル保証 | 7% | 4% | NA |
乾物基準 | 50% | 29% | 19% |
熱量基準 | 41% | 57% | 2% |
このドッグフードの最初の原材料は鶏肉(ささみ)です。ささみは高タンパク・低脂質の代名詞とも言える食材で犬が生命を維持するために必要な10種類の必須アミノ酸がすべて豊富に含まれています。
2番目の原材料は鶏脂です。鶏脂は消化しやすい動物性脂肪であり、必須脂肪酸のリノール酸 (オメガ6脂肪酸) を多く含んでいます。ドッグフードに加えることで風味を高める効果がある良質な油です。
3番目の原材料はチキンエキスです。鶏肉を水で煮込んで作るチキンスープのことで栄養価はそれほど高くありませんが、ドッグフードに風味と水分を与えます。
4番目の原材料は酵母エキスです。酵母エキスは酵母の細胞壁を破壊して得られる抽出物です。酵母のタンパク質をアミノ酸まで分解すると旨みや甘み、苦みなどが出てくるのでうま味調味料などに使われます。
酵母エキスの抽出方法の違いによって様々な特徴を持つ酵母エキスや特定の成分を多く含む酵母エキス、ブレンドにより特徴的な風味をもつ酵母エキスも存在します。
ここでは酵母エキスに使用された酵母の種類について明記されていないので、この酵母エキスの品質を判断することは不可能です。
5番目の原材料はガラクトオリゴ糖です。母乳に含まれているオリゴ糖の一種で消化管内で善玉菌を増加させるプレバイオティクスとして含まれています。
6番目の原材料はコラーゲンペプチドです。コラーゲンペプチドはコラーゲンを分解して低分子化したものです。体内でより消化・吸収されやすい形状になっています。コラーゲンはタンパク質の一種で骨・軟骨・関節・腱などの形成に欠かせないものです。コラーゲンペプチドはコラーゲンと同様に健康な骨の形成や関節炎の改善に役立ちます。
ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません。
ただし、5つの例外があります。
まず、酵母です。酵母は真菌類に属する単細胞の生きている菌ですが、一般的には出芽酵母 (ビール酵母、パン酵母など) の一種を指しています。
酵母は腸内で善玉菌として働き、悪玉菌を退治して、腸内環境を整えてくれます。また、糖質を分解してアルコールと炭酸ガスに変え、糖の吸収を阻害して血糖値の上昇を抑える効果もあります。
酵母の種類によって得意不得意があり、アルコールを作り出すのが得意な酵母もあれば、炭酸ガスを作り出すのが得意な酵母もあります。ビール醸造やパン作りに使われる酵母が異なるのはそのためです。
そして、一言で酵母といっても、その種類は実に様々です。ここでは使われている酵母の種類について明記されていないので品質を判断することは不可能です。
次に、殺菌乳酸菌です。殺菌された乳酸菌はバイオジェニックスとして含まれています。バイオジェニックスは有用菌の免疫賦活物質を腸内に直接とり入れて働きかけるので腸内フローラに関係なく、腸内環境を確実に改善させます。[1]
そして、増粘多糖類です。2種類以上の増粘剤が使用されて一括表示されているので何が使用されているのか分かりません。
もしカラギーナンが使用されていたら物議をかもします。カラギーナンは紅藻類から抽出したゼラチン状の増粘剤です。
今まで安全と思われてきましたが、昨今はいくつかの議論があるようです。ここでは読者が自分で判断できるよう注目を集める意味で赤文字にしておきました。
それから、ミネラルはキレート化されているようには見えません。体がミネラルを吸収するときに効率が悪いことを意味します。キレート化されたミネラルは通常、高品質のドッグフードに含まれていることが多いです。
最後に、紅麹色素です。紅麹菌 (カビの一種) から抽出して得られる赤色の着色料です。
犬は色覚が人間よりも劣ると言われています。そして、犬は視覚よりもずっと優れた嗅覚を持っているため、ドッグフードを美味しそうに彩ったところで犬の食欲増進にほとんど影響がありません。
着色料は飼い主を満足させるためだけに使われている不要物です。
いなばペットフード ちゅ~るごはん とりささみの総合評価
いなばペットフード ちゅ~るごはん とりささみは原材料だけで判断すると平均的なドッグフードに見えます。
しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。
乾物基準ではタンパク質が50%、脂質が29%、推定炭水化物が19%と判明しました。
脂質とタンパク質の比率は約58%です。
一般的なウエットタイプのドッグフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均以上、炭水化物は平均以下。
植物由来のタンパク質源を一切含んでいないので、このドッグフードは大量の肉を含んでいるように見えます。
いなばペットフード ちゅ~るごはん とりささみは穀物を含んでいません。
動物性タンパク質の供給源として大量のを使用したペーストタイプのドッグフードです。星3の評価を下しました。
少しおすすめです。
評価はいぬわーんが推定した肉の含有量、脂質とタンパク質の比率、原材料の品質などの批評基準に基づいて決定しています。

いなばペットフード ちゅ~るごはん とりささみ
グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性
アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。
詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。
おわりに
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そしてドッグフードの批評を行う際に金銭的な誘惑によって評価を下すことなく、公平かつ偏りのない判断を下すことにも繋がっています。
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脚注
*1 腸内細菌学会, バイオジェニックス