ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 小粒 高齢犬用 チキンはいぬわーんで低評価の2つ星と判断されました。
評価:

ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 小粒 高齢犬用 チキン
※7歳以上のシニア犬用
以下は同メーカーの関連製品です。ペットフードの表示に関する公正競争規約に則っている場合は、総合栄養食の表示とドッグフードが適応する成長段階が併記されています。
G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明
重要:大型犬の子犬のためにドッグフードを選ぶ場合は、成長段階が成長期とオールステージに該当していても「大型犬の子犬にとって安全であるか」を確認してください。
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 小粒 高齢犬用 チキンの原材料
原材料:トウモロコシ、小麦、トリ肉(チキン、ターキー)、動物性油脂、トリ肉エキス、亜麻仁、ビートパルプ、ポークエキス、植物性油脂、米、加水分解豚軟骨、加水分解甲殻類、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、乳酸、アミノ酸類(タウリン、リジン)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)、カルニチン
赤字は物議をかもします。
灰分=4.9%, 粗繊維=2.0%
測定方法 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
乾物基準 | 19.1% | 15.3% | 58.8% |
このドッグフードの最初の原材料はトウモロコシです。トウモロコシは炭水化物と食物繊維を除けば犬にとってわずかな栄養しかありません。とうもろこしは安価であるためメーカーが好んで使う傾向にあります。
2番目の原材料は小麦です。小麦は外皮・胚乳・胚芽で構成される穀物で炭水化物が全体の約71%を占めます。とうもろこしと同じ安価な炭水化物源であるためメーカーが好んで使う傾向にあります。
3番目の原材料はトリ肉(チキン、ターキー)です。鶏と七面鳥の清潔な肉と皮で、骨の有無は問わず、羽毛・頭・足・内臓は含まれていません。犬が生命を維持するために必要な10種類の必須アミノ酸がすべて豊富に含まれています。
4番目の原材料は動物性油脂です。動物性油脂は由来する動物の名前について言及がないので良質な油脂とは言えません。動物性油脂は4Dが含まれる可能性を否定できません。
4Dは健康状態に問題がある動物のことで、次の「1.死んでいる、2.死にかけている、3.病気にかかっている、4.障害を負っている」、これらの状態の肉のことを言います。
5番目の原材料はトリ肉エキスです。家禽を水で煮込んで作るスープのことで栄養価はそれほど高くありませんが、ドッグフードにトリ風味と水分を与えます。
6番目の原材料は亜麻仁です。亜麻仁はオメガ3脂肪酸の良質な供給源で健康的な毛質をサポートします。他にも食物繊維が豊富です。
亜麻仁はタンパク質を多く含んでいるので、肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
7番目の原材料はビートパルプです。ビートパルプはテンサイから砂糖を抽出した後に残る繊維状の物質です。ビートパルプはたびたび議論になります。安価にかさ増しできる不要物と非難する人もいれば、食物繊維が役に立つと言う人もいます。ここでは賛否両論があることを伝えるだけで、適度な量であれば許容できる原材料だと考えます。
8番目の原材料はポークエキスです。豚肉を水で煮込んで作るスープのことで栄養価はそれほど高くありませんが、ドッグフードに豚の風味と水分を与えます。
9番目の原材料は植物性油脂です。植物性油脂は具体的な原材料名が不明で植物性なことしか分かりません。油中のオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の含有量は不明です。
このような曖昧な記述名では品質を判断することは不可能です。しかし、一般的に植物性油脂は動物性脂肪よりも低品質であることが多いです。
10番目の原材料は米です。白米だと仮定すると消化の良い炭水化物源です。犬が食べても問題ありません。しかし、ここでは白米なのか玄米なのか指定されていないので、この原材料を判断することはできません。
ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません。
ただし、2つの例外があります。
まず、ミネラルはキレート化されているようには見えません。体がミネラルを吸収するときに効率が悪いことを意味します。キレート化されたミネラルは通常、高品質のドッグフードに含まれていることが多いです。
次に、タウリンです。タウリンは心臓機能の維持をサポートするアミノ酸です。タウリンはAAFCOの栄養基準で犬にとって非必須アミノ酸となっていますが、一部の犬種では体内で十分に生成できていない可能性が指摘されています。
タウリンを原材料に加えているところを見ると特別な配慮を感じます。なお、タウリン欠乏症は穀物を含まないドッグフードを食べている犬がよりなりやすいと考えられています。
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 小粒 高齢犬用 チキンの総合評価
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 小粒 高齢犬用 チキンは原材料だけで判断すると平均以下のドッグフードに見えます。
しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。
乾物基準ではタンパク質が19.1%、脂質が15.3%、推定炭水化物が58.8%と判明しました。
脂質とタンパク質の比率は約80%です。
一般的なドライタイプのドッグフードと比較するとタンパク質は平均以下、脂質は平均に近い、炭水化物は平均以上。
亜麻仁で総タンパク質を増加させることを考えると、このドッグフードは僅かな量の肉しか含んでいないように見えます。
また、このドッグフードに動物性油脂が含まれているのが残念です。この物議をかもす原材料が評価を下げる要因になります。
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 小粒 高齢犬用 チキンは動物性タンパク質の供給源として僅かな量のチキンとターキーを使用した穀物を含むドライタイプのドッグフードです。星2の評価を下しました。
おすすめしません。
評価はいぬわーんが推定した肉の含有量、脂質とタンパク質の比率、原材料の品質などの批評基準に基づいて決定しています。

ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 小粒 高齢犬用 チキン
グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性
アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。
詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。
おわりに
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そしてドッグフードの批評を行う際に金銭的な誘惑によって評価を下すことなく、公平かつ偏りのない判断を下すことにも繋がっています。
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リコール等情報
ドッグフードの最新リコールをすべて確認したい場合はこちらの「ドッグフードのリコール等情報」をご覧ください。
以下のリストはヒルズが過去にドッグフードをリコールした際の情報です。リコール情報は2019年から記録を取り始めています。
- Hill's Pet Nutrition ビタミンDが過剰に含まれている(2019年2月2日)