ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 小型犬用 高齢犬用 7歳以上はいぬわーんで最低評価の1つ星と判断されました。
評価:
この製品は2020年7月にリニューアルしました。
ヒルズ サイエンス・ダイエット 小型犬用 シニア 7歳以上 高齢犬用 チキンの批評(ドライ)

ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 小型犬用 高齢犬用 7歳以上
Hill's
¥2,495 (2020/5/4 19:00時点 )
※小型犬、シニア用 7歳以上向け
以下は同メーカーの関連商品です。ペットフードの表示に関する公正競争規約に則っている場合は、総合栄養食の表示とドッグフードが適応する成長段階が併記されています。
重要:大型犬の子犬のためにドッグフードを選ぶ場合は、成長段階が成長期とオールステージに該当していても「大型犬の子犬にとって安全であるか」を確認してください。
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ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 小型犬用 高齢犬用 7歳以上の原材料
原材料:トリ肉(チキン、ターキー)、トウモロコシ、小麦、玄米、米、大麦、オート麦、動物性油脂、トリ肉エキス、ビートパルプ、植物性油脂、ポークエキス、亜麻仁、小麦ブラン、トマト、柑橘類、ブドウ、ホウレンソウ、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)、カルニチン
赤文字は物議をかもします。
粗繊維=2.3%
測定方法 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
乾物基準 | 19.9% | 14.9% | 57.2% |
※乾物基準は公式サイトに掲載されているものです。
このドッグフードの最初の原材料はトリ肉(チキン、ターキー)です。チキンとターキーは犬に必要な10種類の必須アミノ酸がすべて含まれている良質なタンパク質源です。
2番目の原材料はトウモロコシです。炭水化物と食物繊維を除けば犬にとってわずかな栄養しかありません。とうもろこしは安価であるためメーカーが好んで使う傾向にあります。
3番目の原材料は小麦です。小麦はとうもろこしと同じ安価な炭水化物源であるためメーカーが好んで使う傾向にあります。
4番目の原材料は玄米です。玄米はドッグフードの製造過程を経て消化しやすい穀物になります。炭水化物が豊富で天然繊維、ミネラル、ビタミンBを含んでいます。
5番目の原材料は米です。米は白米だと仮定すると消化の良い炭水化物源です。犬が食べても問題ありません。しかし、ここでは白米なのか玄米なのか指定されていないので、この原材料を判断することはできません。
6番目の原材料は大麦です。大麦は炭水化物源で水溶性繊維が豊富です。この繊維 (βグルカン) は食後血糖値の上昇を抑える効果があります。また、他の穀物よりも栄養価と消化性 (調理後) に優れています。
7番目の原材料はオート麦です。オーツ麦はビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な低GI穀物です。小麦よりグルテンが少ないです。
8番目の原材料は動物性油脂です。由来する動物の名前について言及がないので良質な油脂とは言えません。動物性油脂は4Dが含まれる可能性を否定できません。
4Dは肉の品質を表した言葉です。次の「1.死んでいる、2.死にかけている、3.病気にかかっている、4.障害を負っている」、これらの状態の肉のことを言います。
9番目の原材料はトリ肉エキスです。鶏肉を水で煮込んで作るチキンスープのことで栄養価はそれほど高くありませんが、ドッグフードに風味と水分を与えます。
10番目の原材料はビートパルプです。ビートパルプは甜菜 (サトウダイコン) に含まれる食物繊維です。ビートパルプはたびたび議論になります。安価にかさ増しできる不要物と非難する人もいれば、食物繊維が役に立つと言う人もいます。
ここでは賛否両論があることを伝えるだけで、適度な量であれば許容できる原材料だと考えます。
ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません。
ただし、6つの例外があります。
まず、植物性油脂です。具体的な原材料名が不明で植物性なことしか分かりません。油中のオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の含有量は不明です。
このような曖昧な記述名では品質を判断することは不可能です。しかし、一般的に植物性油脂は動物性脂肪よりも低品質であることが多いです。
次に、亜麻仁です。亜麻仁はオメガ3脂肪酸の良質な供給源で健康的な毛質をサポートします。他にも食物繊維が豊富です。
亜麻仁はタンパク質を含んでいるので、肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
そして、小麦ブランです。小麦ブラン(小麦ふすま)は小麦を製粉するときに除かれる皮の部分(外皮部と胚芽)です。主に牛の飼料として利用されています。食物繊維、タンパク質、ミネラルが豊富です。
それから、柑橘類です。柑橘類は特定の種を明らかにしていませんが、一般的にビタミンCなどの栄養素が含まれています。
柑橘類は基本的に酸性で糖度が高いので少量を食べる程度であれば問題ありませんが、多量に食べると下痢や嘔吐を引き起こしたり、肥満や糖尿病の原因になったりします。
次に、ブドウです。ブドウは犬にとって危険な食べ物です。急性腎不全を引き起こす可能性があります。[1]
このドッグフードにブドウが入っているのはアメリカでも一時話題になりました。アメリカではブドウではなく、Dried Grape Pomace(乾燥ブドウ搾りかす)と表記されています。ヒルズはブドウを安全と主張していますが、AAFCO(米国飼料検査官協会)はブドウを定義していないので本来ならばドッグフードに使用されるべきではありません。
このドッグフードを犬に与える際には体調に変化がないか十分に注意してください。
最後に、ミネラルはキレート化されているようには見えません。体がミネラルを吸収するときに効率が悪いことを意味します。キレート化されたミネラルは通常、高品質のドッグフードに含まれていることが多いです。
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 小型犬用 高齢犬用 7歳以上の総合評価
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 小型犬用 高齢犬用 7歳以上は原材料だけで判断すると平均以下のドッグフードに見えます。
しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。
乾物基準ではタンパク質が20%、脂質が15%、推定炭水化物が57%と判明しました。
脂質とタンパク質の比率は約75%です。
一般的なドライタイプのドッグフードと比較するとタンパク質は平均以下、脂質は平均に近い、炭水化物は平均以上。
亜麻仁で総タンパク質を増加させることを考えると、このドッグフードは僅かな量の肉しか含んでいないように見えます。
また、このドッグフードに動物性油脂、ブドウが含まれているのが残念です。これらの物議をかもす原材料が評価を下げる要因になります。
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 小型犬用 高齢犬用 7歳以上は穀物を含んでいます。動物性タンパク質の供給源として僅かな量のチキン、ターキーを使用したドライタイプのドッグフードです。星1の評価を下しました。
おすすめしません。
評価はいぬわーんが推定した肉の含有量、脂質とタンパク質の比率、原材料の品質などの批評基準に基づいて決定しています。

ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 小型犬用 高齢犬用 7歳以上
Hill's
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グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性
アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。
詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。
おわりに
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ただし、一部のオンライン小売業者 (Amazon・楽天市場・Yahooショッピング) からはアフィリエイト紹介料を頂いています。
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そしてドッグフードの批評を行う際に金銭的な誘惑によって評価を下すことなく、公平かつ偏りのない判断を下すことにも繋がっています。
詳細については「免責事項」をご覧ください。
リコール等情報
ドッグフードの最新リコールをすべて確認したい場合はこちらの「ドッグフードのリコール等情報」をご覧ください。
以下のリストはヒルズが過去にドッグフードをリコールした際の情報です。リコール情報は2019年から記録を取り始めています。
- Hill's Pet Nutrition ビタミンDが過剰に含まれている(2019年2月2日)
脚注
*1 VCA Hospitals, Grape, Raisin, and Currant Poisoning in Dogs