カーナ4 ドッグフードの批評(ドライ)

2022年3月10日

カーナ4 オリジナル チキン

カーナ4 ドッグフードはいぬわーんで最高評価の5つ星を獲得しました。

評価:

カーナ4 ドッグフードは全部で3種類あります。以下はその3種類と評価をまとめた表になります。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。

また、ここでは3種類を代表してカーナ4 オリジナル チキンを批評していきますが、他の種類の批評が見たい場合は表中の内部リンクを利用してください。

製品評価成長段階
カーナ4 オリジナル チキン5A
カーナ4 グレインフリー ダック5A
カーナ4 グレインフリーフィッシュ5A

原材料とラベルの分析

ドッグフードを選ぶ際には原材料に書かれた上から最初の10品目を見てください。原材料の表示は原則、重量順です。つまり、最初に書いてあるものがもっとも含有量が多いのです。

原材料:チキン(Fresh chicken)、チキンレバー、鶏卵、有機大麦の発芽種子、サーモン、サツマイモ、玄米、有機発芽亜麻仁、有機発芽レンズ豆、有機発芽エンドウ豆、ポテトスターチ、リンゴ、ニンジン、海塩、昆布(原材料の全ては採れたて新鮮で人が食す物を贅沢に使用しています)

赤字は物議をかもします。

粗灰分=4.8%以下, 粗繊維=4%以下 (推定乾物繊維量=4.4%), 水分=10%以下

測定方法タンパク質脂質炭水化物
保証分析値29%以上15%以上NA
乾物基準32.2%16.7%45.7%
熱量基準28.2%35.5%36.2%

このドッグフードの最初の原材料はチキン(Fresh chicken)です。

フレッシュチキンと書かれているので冷蔵保存された未加工の鶏肉が使われているのが分かります。冷凍保存された鶏肉ではないので鮮度が高く、嗜好性にも多少の影響があります。そしてホルモン、ステロイド、抗生物質を使用せずに飼育されており、カナダ政府の認定を受けた工場で生産されたヒューマングレード品質です。

このフードにはチキンミールなどの安価でタンパク質含有量を保てる食材が使われていないので1~3番目の新鮮な鶏肉・鶏レバー・鶏卵でほとんどのタンパク質を占めています。

2番目の原材料はチキンレバーです。

肝臓は必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルを効率よく摂取できる高品質の動物性タンパク質です。ただし、肝臓は解毒器官のためブロイラーなどでホルモン剤、抗生物質を使用され、どんな餌を与えられたか分からないような鶏から得られるレバーだと心配です。しかし、カーナ4ではこれらの心配がないので安心です。

3番目の原材料は鶏卵です。

鶏卵は安価で栄養価の高いタンパク質源です。必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、食物繊維とビタミンC以外の多くの栄養素を含んでいるため栄養豊富な食材と言えます。

4番目の原材料は有機大麦の発芽種子です。

8,9,10番目には有機発芽亜麻仁、有機発芽レンズ豆、有機発芽エンドウ豆が含まれています。同じ属性を持つ原材料なのでここで一つにまとめます。これらは米国農務省(USDA)の有機認定を受けています。これらの発芽種子にはビタミン、ミネラル、プロバイオティクス、抗酸化物質、酵素、オメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸)、その他の植物由来栄養素が含まれており、高レベルで摂取できるとカーナ4は主張しています。そのため追加でビタミンやミネラル、酸化防止剤を添加する必要がないとも主張しています。

カーナ4のカナダ公式サイトでは第三者機関による栄養成分も公開されており、AAFCOの栄養基準も満たしていることが分かります。このことから、これらの有機発芽種子は有益であると考えられます。

※カーナ4によると有機大麦の発芽種子は「種」であり「穀物」ではないと主張しており、グレインフリーには該当しないとのこと。ただ、このフードには玄米が含まれているのでグレインフリーではありません。

5番目の原材料はサーモンです。

カーナ4のサーモンは骨抜きされたアトランティックサーモンが使われています。サーモンの身にはアスタキサンチンと呼ばれる抗酸化物質が豊富に含まれています。アスタキサンチンは人参のβ-カロテンと同じくカロテノイドの一種で色素成分です。サーモンの赤色の身に含まれています。

6番目の原材料はサツマイモです。

カナダの公式サイトでは "sweet potato" なので正確にはスイートポテトですね。サツマイモとは種類が少し違います。炭水化物源でβ-カロテンと食物繊維を豊富に含んでいます。β-カロテンはこの後のニンジン(緑黄色野菜)のところでも説明しますが、ビタミンA前駆体で免疫賦活作用と抗酸化作用があります。

7番目の原材料は玄米です。

カナダの公式サイトでは "whole brown rice" なのですり潰したりしていないそのままの玄米ですね。玄米(穀類/こめ[水稲穀粒]/玄米)の栄養成分は日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると100gあたりエネルギー346kcal、水分14.9g、タンパク質6.8g、脂質2.7g、炭水化物74.3g、水溶性食物繊維0.7、不溶性食物繊維2.3gです。玄米は全粒穀物で米糠により食物繊維を多く含むため、炭水化物源と食物繊維源と言えます。

ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません

ただし、5つの例外があります。

まず、ポテトスターチです。

ポテトスターチはジャガイモのでん粉なので炭水化物源ですが、これは形成に必要なでん粉でしょう。生肉と発芽種子を結合させて形を作るのに必要な最低限のでん粉だと推測されます。

次に、リンゴです。

リンゴはさまざまなポリフェノールを含むため抗酸化作用に期待できます。また、リンゴにはペクチンと呼ばれる食物繊維が含まれており、プレバイオティクスとして働くほか、コレステロール値や血糖値の上昇を抑えます。

次に、ニンジンです。

ニンジンは緑黄色野菜で可食部にβ-カロテンが600㎍以上含まれています。β-カロテンは免疫力を強くしたり、抗酸化作用がある一方で、体内の必要に応じてビタミンAに変換して利用されます。健康増進に役立つのでドッグフードでは定番の野菜ですね。

次に、海塩です。

ドッグフードでは主に風味を高めるために追加されることが多いです。腎臓と血圧の問題を引き起こす可能性があり、懸念される原材料として取り上げられますが、適度な量であればミネラルの供給源になるので問題視することはありません。しかし、高品質の生肉が含まれていれば十分な量を得ることができるので追加の海塩が不要であるのは事実です。

最後に、昆布です。

昆布はカナダの公式サイトではKelpと書かれており、コンブ科の海藻類のことですね。微量必須ミネラルやヨウ素の供給源です。

原材料や成分値などはパッケージに一通り書かれています。これだけでドッグフードを判断するのもいいですが、会社について少し知った方がいいです。原材料の産地、仕入先、工場の衛生基準・品質管理など、こういう情報を公式サイトに書く会社は自信があるから書けるのです。だから公式サイトを見てパッケージからでは分からないドッグフードの品質を知ることも大切です。以下は公式サイトを参照した情報です。

  • カーナ4はカナダのケベック州にあるビオビスケット社で製造されています。製造工場はHACCPプログラム、EU認証、APHIS-PFO認証を取得しています。日本総販売元は株式会社レシアンです。
  • カーナ4は生化学、栄養学、生物学の学位を持つ栄養士、食品科学者、エンジニアのチームによって開発されています。このチームはペットフードの開発において50年以上の業界経験を兼ね備えています。
  • 原材料は米国とカナダから仕入れています。肉類はカナダ食品検査庁の検査済み施設で生産されたヒューマングレードのものだけを使用しています。
  • 鶏などの動物は人道的に飼育され、ホルモン剤、ステロイド、抗生物質を使用していません。(カナダでは1960年代より鶏肉にホルモン類とステロイドの使用が禁止されています)
  • ミートミール、家禽ミール、肉骨粉、魚粉、脱水肉、レンダリングされた油脂、遺伝子組み換え作物、タンパク質濃縮物、副産物、食用に適さない部位は一切使用していません。
  • 有機発芽種子(大麦種子、亜麻仁、レンズ豆、エンドウ豆)はすべてUSDAのオーガニック認証を受けています。
  • 有機発芽種子を複数使用することによって化学合成物質を使用せずにAAFCOが定めたビタミンやミネラルの栄養基準を満たしています。タウリンも高品質の肉類を使用しているので追加の添加物が不要です。
  • 栄養素の組成と品質を第三者機関のMortec ScientificIncに依頼し、カーナ4の栄養素プロファイルを公開しています。(カナダの公式サイトのみ)
  • 有機発芽種子を複数使用することにより自然の栄養素や酵素、生きたプロバイオティクス、抗酸化物質、オメガ3系脂肪酸を豊富に摂取できます。
  • 防腐剤は一切添加していません。賞味期限はパッケージが開封されているかどうかに関係なく24か月です。
  • 製造後は病原菌や有害物質、重金属の検査を行います。また、パッケージで保証されている必須栄養素の検査も行っています。安全性テストが終了するまですべての製品は検疫所に保管されています。
  • カーナ4はAIB(米国製パン協会)、ASI(米国衛生管理協会)、NSF Cook & Thurber(第三者認証機関)による食品安全監査を受けており、常に優秀な評価を得ています。

参照:https://carna4.com/

成分と肉含有量の分析

カーナ4 オリジナル チキンは原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。

しかし、原材料の品質だけではなく、成分(タンパク質・脂質・炭水化物)と肉の含有量も評価を下すために重要です。

ラベルの分析で乾物基準はタンパク質が32%、脂質が17%、推定炭水化物が46%と判明しました。

脂質とタンパク質の比率は約52%です。

一般的なオールステージ用のドライフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均以上、炭水化物は平均以下。

ドッグフードの中には全体のタンパク質量を増やすために植物性タンパク質を多く含む原材料を使用し、肉を多く含んでいるように見せ、消費者によりアピールするものがあります。

そのため、タンパク質量だけでは、そのドッグフードにどれだけ動物性タンパク質が含まれているかを判断することはできません。そこで植物性タンパク質を多く含む原材料を抜き出し、タンパク質量にどれほど影響を与えているのか推定してみましょう。

このドッグフードには有機発芽亜麻仁、有機発芽レンズ豆、有機発芽エンドウ豆といった植物性タンパク質を多く含む原材料が含まれていますが、タンパク質量には大きな影響を与えずかなりの量の肉を含んでいるように見えます。タンパク質の大部分は動物性由来であると考えられます。

最終評価

カーナ4 オリジナル チキンの原材料は平均以上でPFCバランスは優れていますね。タンパク質はフレッシュチキンなどの動物由来が大部分を占めており、高レベルの肉含有量です。これらに基づき星5の評価と結論付けました。

とてもおすすめします。

発芽種子って珍しいですね。なかなかドッグフードでは見ません。初めて見ました。カーナ4は合成ビタミンやミネラル、アミノ酸類などの添加物が入っていません。酸化防止剤すらも入っていませんね。ちょっとびっくりしました。でも、カナダの公式サイトでは第三者機関による細かな栄養データを公開しているし、AAFCOの栄養基準を満たしているので問題ないのでしょう。(せっかくカナダの公式サイトで栄養データを公開しているのだから日本の総販売元でも公開したほうがいい気がしますね。それに日本総販売元では全体的に情報が少ないので、もうちょっと詳しく書いたほうがいい気がします。詳しい情報が知りたい方はカナダの公式サイトを見たほうがいいです。)

カーナ4で添加物が不要なのはオーブンベイクド製法なのも一つの要因でしょう。オーブンベイクド製法は病原体(サルモネラ菌など)は死滅しますが、栄養素(プロバイオティクスや酵素など)はギリギリ損失しない温度管理を行いながら短時間で焼き上げます。食材は熱にさらされる時間が長くなるほど、特に高温では、栄養素の損失が大きくなるのでオーブンベイクド製法なら原材料の栄養素が残り、添加物を必要としないのでしょう。

カーナ4を見て驚きなのは動物性タンパク質源がすべて生肉なんですよね。ミートミール、タンパク質濃縮物(エンドウタンパク、ポテトタンパクなど)を不使用で100%新鮮な肉しか使われていません。しかもカナダ食品検査庁の検査済み施設で生産されたヒューマングレードの肉を使用しています。

全体的に見て、すごく良いフードだと思います。ただ、気になるのはカロリーが100gあたり430kcal(チキン),435kcal(ダック),450kcal(フィッシュ)なのでかなり高カロリーの部類に入ります。

それにオーブンベイクド製法の欠点になりますが、吸水率が低く水にふやけにくいので今までふやかして与えており、カーナ4でも同様にして与えようと考えているなら合わないかもしれません。価格は100gあたり税込396円(チキン),458円(ダック),495円(フィッシュ)です。日本総販売元に掲載されている情報をもとに算出しています。高価格帯のフードなので金銭的に問題ないなら非常におすすめです。

グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性

アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。

詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。

おわりに

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