炭水化物含有量の求め方、および注意事項

ドッグフードの炭水化物含有量を知るのは難しいかもしれません。

それはペットフード安全法およびペットフードの表示に関する公正競争規約 (以下、公正競争規則) では炭水化物の表示を義務付けていないためです。

ペットフード安全法ではそもそも栄養素の含有量を製品ラベルに記載する表示規則がありません。[1]

公正競争規約では栄養素の表示規則はあるものの、炭水化物を除いた以下の5つの栄養素のみの表示規則です。[2]

  • タンパク質:%以上で表示
  • 脂質:%以上で表示
  • 粗繊維:%以下で表示
  • 灰分:%以下で表示
  • 水分:%以下で表示

炭水化物含有量の求め方

ドッグフードに含まれる炭水化物の求め方を説明する前に、まずは以下の法則を学んでください。

タンパク質 + 脂質 + 灰分 + 水分 + 炭水化物は成分の100%に等しくならなければいけない。[3]

この法則を理解すればドッグフードの推定炭水化物を求めるのは簡単です。100%から炭水化物以外を引くと残りが炭水化物になります。

なお、繊維は炭水化物の一種であるため数式に加えません。

推定炭水化物を求める一例

これが一例です。

以下のようなドッグフードがあった場合、炭水化物はどれくらいの量になるでしょうか。

  • タンパク質 : 33%
  • 脂質 : 17%
  • 水分 : 9%
  • 灰分: 8%

炭水化物を求めるには合計100%からタンパク質、脂質、水分、灰分の割合を引き算します。

数式は以下のようになります。

炭水化物=100% - 33% - 17% - 9% - 8%=33%

製品ラベルに書かれている粗繊維以外の栄養素をすべて差し引くと、不足している変数である炭水化物が残ります。この例では約33%になります。

推定炭水化物の注意事項

ここまでドッグフードの製品ラベルに表示してある成分保証を用いて推定炭水化物を求める計算の仕方を説明してきました。

しかし、知識を持っておいてください。成分保証は、保証された最小値および最大値であるため実際の量ではありません。

タンパク質と脂質は「%以上(最小値)」で製品ラベルに表示することが公正競争規約の規則で決まっているので、同種ドッグフードはすべて最小値を満たすようにタンパク質と脂質が控えめに表記されます。

炭水化物の求め方を思い出してください。100%から粗繊維を除いた栄養素をすべて引くので、タンパク質と脂質が控えめに書かれていると推定炭水化物は誇張されていると考えなければいけません。

最後に

ドッグフードの製品ラベルに炭水化物の表示義務はありません。しかし、稀に善意で炭水化物の含有量をWebサイトに公開している会社もあります。

その場合は、いぬわーんの批評で下した推定炭水化物を無視して、そのドッグフードの公式サイトに記載されている炭水化物の数値を参考にしてください。

脚注

*1 「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律の施行について」, (改正 平成26年2月24日 25消安第5294号 環自総発第1402241号), 農林水産省消費・安全局長, 環境省自然環境局長

*2 「ペットフードの表示に関する公正競争規約施行規則」 (平成27年7月14日) 公正取引委員会,消費者庁 承認

*3 CJ Puotinen, “Calculating a Dog Food Diet’s Protein, Fat, Carbs, and Fiber”, whole dog journal, (April 18, 2019), 2019年6月29日閲覧