ブリット プレミアム by ネイチャー ドッグフードの批評(ドライ)

2022年3月15日

ブリット プレミアム by ネイチャー アダルト S

ブリット プレミアム by ネイチャー ドッグフードはいぬわーんで高評価の4つ星を獲得しました。

評価:

ブリット プレミアム by ネイチャー ドッグフードは全部で10種類あります。以下はその10種類と評価をまとめた表になります。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。

また、ここでは10種類を代表してブリット プレミアム by ネイチャー アダルト Sを批評していきますが、他の種類の批評が見たい場合は表中の内部リンクを利用してください。

原材料とラベルの分析

ブリット プレミアム by ネイチャー アダルト S

製品サイズ:8kg

ブリット プレミアム by ネイチャー アダルト S

Amazonで探す楽天市場で探すYahooショッピングで探す

ドッグフードを選ぶ際には原材料に書かれた上から最初の10品目を見てください。原材料の表示は原則、重量順です。つまり、最初に書いてあるものがもっとも含有量が多いのです。

原材料:チキンミール(30%)、骨抜きチキン(20%)、オーツ麦、小麦、鶏脂肪(ミックストコフェロールにて酸化防止)、トウモロコシ、乾燥リンゴ、サーモンオイル(2%)、加水分解チキンレバー、醸造酵母、コラーゲン、甲殻類の殻(グルコサミン源210mg/kg)、軟骨(コンドロイチン源150mg/kg)、ハーブ類・果実類(クローブ、柑橘類、ローズマリー、ウコン(120mg/kg)、マンナンオリゴ糖(120mg/kg)、フラクトオリゴ糖(90 mg/kg)、ユッカシディジェラ(90mg/kg)、乾燥カモミール(80mg/kg)、緑イガイ(50mg/kg)、乾燥ブルーベリー(50mg/kg)

赤字は物議をかもします。

粗灰分=7.2%以下, 粗繊維=2.5%以下 (推定乾物繊維量=2.8%), 水分=10%以下

測定方法タンパク質脂質炭水化物
保証分析値28%以上16%以上NA
乾物基準31.1%17.8%43.1%
熱量基準27.1%37.6%35.1%

このドッグフードの最初と2番目の原材料はチキンミール(30%)、骨抜きチキン(20%)です。

EU加盟国のペットフード製造に使用されるすべての原材料は人間の消費に適合するものでなければならないという規則があります((EC) No 1774/2002および (EC) No 1069/2009)。また、規則内では使用してもよい部位や加熱処理方法まで厳密に規定されているのでブリットの肉類は必然的にヒューマングレードになります。

チキンミールと骨抜きチキンは海外公式では ”chicken 50% (dehydrated 30%, deboned 20%)” と書かれています。翻訳の問題でもしかするとチキンミールはディハイドレートチキン(脱水された鶏肉)である可能性があります。ディハイドレートは低温で空気乾燥させていることを意味し、鶏肉を高温・高圧下して油脂を搾り取った残渣のチキンミールとはまったく異なります。ディハイドレートチキンであればチキンミールより高品質の動物性タンパク質です。

参照:https://brit-petfood.com/en/products/dogs/264807-brit-premium-by-nature-adult-s

2番目の原材料はオーツ麦です。

オーツ麦は日本では燕麦と呼ばれる麦の仲間で炭水化物源です。日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると100gあたりタンパク質12.7g、脂質5.7g、炭水化物69.1gです。一般的な小麦といった穀物よりタンパク質や脂質が多く、全粒穀物なので食物繊維やミネラルも多いです。食物繊維にはβ-グルカンが含まれており、食後血糖値の上昇をゆるやかにしてくれます。

3番目の原材料は小麦です。

小麦は主成分が炭水化物です。3つの理由(1.アレルゲンになりやすい、2.グルテンが消化しにくい、3.血糖値が上がりやすい)で米国ではフィラー(かさ増し)として避けられる穀物ですが、EU圏内のフードでは「犬は雑食なので問題ない」といった考え方で小麦が含まれている製品を結構見かけます。

小麦の良い点としては非GMOですね。ブリットは遺伝子組み換え作物を不使用なのでオーツ麦、小麦、トウモロコシ、これらすべて遺伝子組み換え作物を使用していません。

4番目の原材料は鶏脂肪(ミックストコフェロールにて酸化防止)です。

鶏脂肪はオメガ6系脂肪酸(リノール酸)の供給源です。体内で合成できず、食事から必ず摂取しなければいけない必須脂肪酸です。

原材料の段階ではビタミンE(ミックストコフェロール)で酸化防止されているようですね。油脂類の酸化防止剤を書いてくれているのはありがたいですね。人口の保存料が使われていないのが分かります。

5番目の原材料はトウモロコシです。

トウモロコシは主成分が炭水化物です。粒の皮には食物繊維が多く含まれており、ほとんどが不溶性食物繊維となります。トウモロコシはアレルゲンになりやすく、消化も良くありませんが、ビタミンCやビタミンEといったビタミン類を始め、葉酸やカリウム、マグネシウムなどの各種ミネラルがバランス良く含まれています。

6番目の原材料は乾燥リンゴです。

乾燥リンゴには多様なポリフェノールが含まれており、強い抗酸化作用があります。主に皮の部分にポリフェノールが多く含まれています。ポリフェノールは活性酸素を除去し、動脈硬化や心臓病の予防、免疫力の強化、抗アレルギー作用などの効果があると言われています。

リンゴの繊維質にはペクチンと呼ばれる食物繊維が含まれています。ペクチンは便秘や下痢の解消効果や腸内の善玉菌を増殖させるプレバイオティクスとして働きます。

7番目の原材料はサーモンオイル(2%)です。

サーモンオイルはオメガ3系脂肪酸(DHA,EPA)の供給源です。オメガ6系脂肪酸と同じく、体内で合成できないので食事から摂取しなければいけない必須脂肪酸です。

鶏脂はミックストコフェロールで保存処理されていると書かれていましたが、サーモンオイルは含有量が書かれていますね。

8番目の原材料は加水分解チキンレバーです。

加水分解チキンレバーは鶏の肝臓をアミノ酸まで加水分解したものですね。独特のうま味やコクを持つのでキブルに噴霧して食いつきを向上させる目的で使われています。

9番目の原材料は醸造酵母です。

醸造酵母はビールの醸造に使用される酵母のことですね。アルコール分は含まれていないので安全です。意外にも栄養価の高い食材で必須アミノ酸を多数含む上にビタミンB群、各種ミネラルを含み、β-グルカン・マンナンオリゴ糖などの食物繊維も含むため、胃腸の働きを整える効果があります。

ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません

ただし、3つの例外があります。

まず、コラーゲン、甲殻類の殻(グルコサミン源)、軟骨(コンドロイチン源)、緑イガイです。

これらは関節の軟骨成分を補助してくれる成分を含んでいます。グルコサミンは軟骨の形成に、コンドロイチンは水分を維持してくれるのに役立ちます。緑イガイには抗炎症性物質が含まれています。

次に、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖です。

これらのオリゴ糖類は難消化性で消化管上部(食道・胃・十二指腸)で分解・吸収されず、大腸まで届くと共生する善玉菌の栄養源となり、増殖を促進し、善玉菌の増加に伴って腸内環境を改善します。

ただ、このフードには乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が含まれていません。既存の腸内細菌に頼る形になりますね。

次に、クローブ、柑橘類、ローズマリー、ウコン、ユッカシディジェラ、乾燥カモミール、乾燥ブルーベリーです。

これらはハーブや果物になりますね。必須栄養素ではありませんが、機能的効果が期待される成分を含んでいます。

クローブは消化促進作用と口臭の予防に効果があります。

柑橘類は総称で果物の名前を特定していません。一般的に柑橘類はビタミンCを豊富に含んでいます。犬はビタミンCを体内で合成できるので不足分を補う目的または果糖で嗜好性を高めるために加えられています。

ローズマリーは天然の抗酸化防止剤です。強い抗酸化作用と抗菌作用があるのでフードの酸化を防いでくれます。これはドッグフードではよく見かける定番中の定番ですね。

ウコンは肝臓機能の刺激・強化に効果があります。人間も二日酔い対策にウコンドリンクがありますよね。ただ、胆管閉塞や胆石を患っている犬は避けたほうがいいハーブです。

ユッカシディジェラは、ユッカシジゲラのことですかね。サポニンと呼ばれる含有成分が犬の糞尿の臭いを軽減してくれる効果があります。これもドッグフードではよく見かけるハーブです。室内犬用のフードでは必ずと言っていいほど入っていますね。

カモミールは胃の粘膜の健康と消化促進作用があります。お腹のガスを排出する駆風作用もあります。カモミールはハーブの中でもっとも安全と言われるハーブです。

ブルーベリーはポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれています。これはブルーベリーの青紫色の色素に含有している成分で強い抗酸化作用があり、視力・視覚機能の改善や加齢に伴う白内障に効果があるとされてます。

最後に、栄養添加物です。

ブリットジャパンの原材料の項目には書かれていませんが、海外公式サイトでは栄養添加物の項目が書かれています。日本では翻訳・転載しなかったのかな?

Nutritional composition: vitamin A (3a672a) 15 000 IU, vitamin D3 (E671) 1 000 IU, vitamin E (α-tocopherol) (3a700) 400 mg, biotin (3a880) 0.5 mg, choline chloride (3a890) 500 mg, zinc chelate of amino acids hydrate (3b606) 70 mg, ferrous chelate of amino acids hydrate (E1) 60 mg, manganese chelate of amino acids hydrate (E5) 30 mg, potassium iodide (3b201) 0.5 mg, cupric chelate of amino acids hydrate (E4) 12 mg, organic form of Selenium produced by Saccaromyces cerevisiae CNCM I-3060 (selenised yeast inactivated) (3b8.10) 0.2 mg,

Contains EU approved antioxidants: tocopherol extracts from vegetable oil (1b306), ascorbyl palmitate (1b304) & rosemary extract

参照:https://brit-petfood.com/en/products/dogs/264807-brit-premium-by-nature-adult-s

これによるとビタミン類・ミネラル類の添加物が入っていますね。また、亜鉛、鉄、マンガン、銅はキレートミネラルが使われています。キレートミネラルは吸収率の高いちょっと高価なミネラルです。

原材料や成分値などはパッケージに一通り書かれています。これだけでドッグフードを判断するのもいいですが、会社について少し知った方がいいです。原材料の産地、仕入先、工場の衛生基準・品質管理など、こういう情報を公式サイトに書く会社は自信があるから書けるのです。だから公式サイトを見てパッケージからでは分からないドッグフードの品質を知ることも大切です。以下は公式サイトを参照した情報です。

  • ブリットの日本正規輸入販売者は株式会社レシアンです。生産国はチェコで欧州ペットフード工業連合会(FEDIAF)の栄養基準に準拠しています。
  • EU内の自社工場で製造し、ISO 9001:2015、IFS、BRC、HACCPの品質規格に基づき厳しい安全基準に準拠しています。
  • 原材料の良し悪しが製品を決めるという理念のもと定期的に原材料の品質テストを行っています。
  • 原材料は可能な限り地元から仕入れていますが、他にもヨーロッパ各地、ニュージーランド、南米から調達しています。
  • 大豆、タンパク質代替物、遺伝子組み換え作物は一切使用しません。

参照:https://www.vafo.com/. https://www.britjapan.jp/

成分と肉含有量の分析

ブリット プレミアム by ネイチャー アダルト Sは原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。

しかし、原材料の品質だけではなく、成分(タンパク質・脂質・炭水化物)と肉の含有量も評価を下すために重要です。

ラベルの分析で乾物基準はタンパク質が31%、脂質が18%、推定炭水化物が43%と判明しました。

脂質とタンパク質の比率は約57%です。

一般的な成犬・高齢犬向けのドライフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均以上、炭水化物は平均以下。

ドッグフードの中には全体のタンパク質量を増やすために植物性タンパク質を多く含む原材料を使用し、肉を多く含んでいるように見せ、消費者によりアピールするものがあります。

そのためタンパク質量だけでは、そのドッグフードにどれだけ動物性タンパク質が含まれているかを判断することはできません。そこで植物性タンパク質を多く含む原材料を抜き出し、タンパク質量にどれほど影響を与えているのか推定してみましょう。

このドッグフードには醸造酵母といった植物性タンパク質を多く含む原材料が含まれていますが、タンパク質量には大きな影響を与えずかなりの量の肉を含んでいるように見えます。タンパク質の大部分は動物性由来であると考えられます。

最終評価

ブリット プレミアム by ネイチャー アダルト Sの原材料は平均以上でPFCバランスは優れています。タンパク質はチキンミール(脱水チキン)や骨抜きチキンなどの動物由来が大部分を占めており、高レベルの肉含有量です。これらに基づき星4の評価と結論付けました。

とてもおすすめします。

ブリット プレミアム by ネイチャーでは原材料は共通して同じものが使われています。配合量が違うだけですね。体重管理用のライトなどは繊維源がプラスされています。

パッケージの正面には鶏肉が何%含有しているか大きく書かれています。このことから推測できるように、このフードは鶏肉を高配合しているのが特徴です。乾物タンパク質は高く、平均31%(製品によって最大35.5%、最小27.7%)です。タンパク質濃縮物は一切使用していないので鶏肉が豊富に含まれています。

EU圏内で製造されるドッグフードは小麦とトウモロコシが使われているのが珍しくありません。米国だとフィラーとして避けられますが、欧州だとそんなことはなく、普通の穀物として扱われています。これは考え方の違いですかね。小麦やとうもろこしを避けたい方にブリットはおすすめしません。

ブリットジャパンの公式サイトは丁寧に作られています。ただし、情報がまったくありません。普通であれば原材料はどこから仕入れて、製造工場の品質管理などについて情報を公開しているのですが、商品しか紹介されていません。英語で作成されている公式サイトも同様に商品説明しか書かれていないので、このやり方がブリットのやり方なのかしれませんが、本当にこれでいいのでしょうか。(同様に日本正規販売者の株式会社レシアンもブリットジャパンにリンクが貼ってあるだけです。)

チェコの販売元の企業(VAFO Group)のサイトまで行かないと情報が得られません。私はサイトを運営しているからわざわざ探し出しましたが、普通ならここまでしないと思います。世界70カ国に輸出しているブランドなので、色々とこだわって丁寧に作られているフードなのは分かります。だから今このフードを利用していて、何ら問題なく愛犬が食べてくれているのであれば素晴らしいことでまったく問題ありません。ただ、この販売姿勢は消費者が具体的な製品情報を得られないので好ましくありません。

また、プレミアム byネイチャーアダルトSは日本では製品サイズが8kgしかありません。小型犬向けで最小サイズが8kgです。多くないですか?英語の公式サイトを見てみると1kg,3kg,8kgと3種類から選べます。プレミアム byネイチャーの他の製品もすべて大袋しかないのでとても利用しにくいです。

グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性

アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。

詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。

おわりに

いぬわーんは個人所有のWebサイトです。そしてペットフード製造業者といかなるアフィリエイト提携をしていません。

ただし、一部のオンライン小売業者 (Amazon・楽天市場・Yahooショッピング) からはアフィリエイト紹介料を頂いています。

これはいぬわーんの運営者を支援して、すべてのコンテンツを無料で公開することに繋がっています。

そしてドッグフードの批評を行う際に金銭的な誘惑によって評価を下すことなく、公平かつ偏りのない判断を下すことにも繋がっています。

詳細については「免責事項」をご覧ください。