ブリット ケアミニ グレインフリー ドッグフードの批評(ドライ)

2022年4月3日

ブリット ケアミニ グレインフリー アダルト ラム

ブリット ケアミニ グレインフリー ドッグフードはいぬわーんで最高評価の5つ星を獲得しました。

評価:

ブリット ケアミニ グレインフリー ドッグフードは全部で5種類あります。以下はその5種類と評価をまとめた表になります。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。

また、ここでは5種類を代表してブリット ケアミニ グレインフリー アダルト ラムを批評していきますが、他の種類の批評が見たい場合は表中の内部リンクを利用してください。

原材料とラベルの分析

ブリット ケアミニ グレインフリー アダルト ラム

製品サイズ:400g / 2kg

ブリット ケアミニ グレインフリー アダルト ラム

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ドッグフードを選ぶ際には原材料に書かれた上から最初の10品目を見てください。原材料の表示は原則、重量順です。つまり、最初に書いてあるものがもっとも含有量が多いのです。

原材料:ラム肉ミール(30%)、ラム肉(Fresh Lamb 15%)、黄色エンドウ豆、鶏肉脂肪(天然配合トコフェロールで保存)、ヒヨコ豆、蕎麦の実、乾燥リンゴ、亜麻仁(3%)、サーモンオイル(2%)、醸造酵母、海草(0.5% アスコフィラムノドサム)、加水分解甲殻類の殻 (グルコサミンの主原料 260mg / kg)、ブルーベリー (ポリフェノール、フラボノイドの主原料 230mg / kg)、軟骨エキス(コンドロイチンの主原料 160mg / kg)、マンナンオリゴ糖(150mg / kg)、ハーブ類と果実類 (ローズマリー、クローブ、かんきつ類、ウコン 150mg /kg)、フラクトオリゴ糖 (100mg / kg)、ユッカシディジェラ (100mg / kg)、イヌリン (90mg /kg)、オオアザミ (75mg / kg)、サジー (75mg / kg)、カモミール (30mg / kg)、クローブ (30mg / kg)、セージ (25mg / kg)

赤字は物議をかもします。

粗灰分=8.4%以下, 粗繊維=2.5%以下 (推定乾物繊維量=2.8%), 水分=10%以下

測定方法タンパク質脂質炭水化物
保証分析値29%以上18%以上NA
乾物基準32.2%20.0%38.4%
熱量基準27.6%41.7%30.6%

このドッグフードの最初の原材料はラム肉ミール(30%)です。

ブリット ケアミニはチェコ共和国で製造されています。EU加盟国ではペットフード製造に使用される原材料はすべて「人間の消費に適合するものでなければならない」と法律(EU1774/2002)で規定されています。そのため必然的に食材はすべてヒューマングレードです。

ラムミールは肉片を高温・高圧下で油脂を抽出した後の残渣を乾燥させたものです。水分量が低く、タンパク質含有量が高い値で安定しています。このフードには30%含まれており、メインの動物性タンパク質になります。

2番目の原材料はラム肉(Fresh Lamb 15%)です。

原材料ではラム肉(Fresh Lamb)と書かれていますが、英語公式サイトで確認すると ”fresh lamb protein” と書かれています。翻訳時に修正されたのかもしれませんが、これらはちょっと違います。(もしかすると日本では本当に新鮮ラム肉を使っているかもしれませんけど)

ラム肉は生肉の事でラムプロテインはラムからプロテインを抽出したものです。どちらもタンパク質に変わりはないのですが、品質が大きく変わります。新鮮なラム肉は冷蔵保存された未加工の生肉でこちらのほうが価値が高いです。

このドッグフードは言ってはなんですが、肉類の品質は高くないです。でも、健康上の問題があるわけではないので低コストで購入できるという見方ができます。

参照:https://brit-petfood.com/en/products/dogs/215108-brit-care-mini-grain-free-adult

3番目と5番目の原材料は黄色エンドウ豆、ヒヨコ豆です。

これらの豆類は炭水化物源としてだけではなく、タンパク質源としても活用されます。例えばヒヨコ豆(全粒・乾燥)は日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると100gあたりタンパク質20.0g、脂質5.2g、炭水化物61.5g(不溶性食物繊維15.1g)です。黄色エンドウも同じような栄養素を持っています。

成分のほとんどが炭水化物ですが、タンパク質も20%あり、脂質は極めて少ないです。肉類だとタンパク質を増加させると比例して脂質も高くなりますが、豆類だとタンパク質だけを増加させることができるので炭水化物源として利用されるほか、タンパク質の調整役としても利用されます。また、豆類に共通してビタミンB群とミネラル類、食物繊維も多く含んでいます。

4番目の原材料は鶏肉脂肪(天然配合トコフェロールで保存)です。

鶏肉脂肪はリノール酸(オメガ6系脂肪酸)を多く含んでいます。リノール酸は必須脂肪酸で食事から必ず摂取しなければならないものです。犬は人間と同じく動物性脂肪の味を楽しむので嗜好性を高める食材としても有用です。

鶏肉脂肪には丸括弧で保存料も書かれていますね。天然配合トコフェロールはビタミンEのことで犬に安全の天然保存料です。わざわざ保存料を書いているのは人工保存料の不使用をアピールするためです。

6番目の原材料は蕎麦の実です。

蕎麦の実は一般的に殻の有無で異なる呼び方をする "抜き実" と "玄ソバ" の両方のことを指しています。蕎麦の実は擬似穀類のグループに属し、グルテンフリーの炭水化物(低GI)で穀類と比べてビタミンB群、ミネラル類を多く含みます。また、蕎麦の実に含まれるルチンは高血圧予防と毛細血管の強化に効果があります。

7番目の原材料は乾燥リンゴです。

リンゴにはさまざまなポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは植物に存在する苦味や色素の成分で植物由来の抗酸化物質です。

他にもリンゴにはペクチンと呼ばれる食物繊維(プレバイオティクス)が含まれているおかげで善玉菌の増殖を促進し、便秘や下痢の改善や免疫力の強化などに繋がります。

8番目の原材料は亜麻仁です。

亜麻仁は殻に包まれた実(種実類)で植物由来のオメガ3系脂肪酸を多く含んでいます。植物由来のオメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸)は体内で魚類等に多く含まれるオメガ3系脂肪酸(DHA・EPA)に変換されて利用されます。変換率はあまり良くないので摂取効率は低いです。亜麻仁は種実類のためタンパク質と食物繊維も多く含んでいます。

9番目の原材料はサーモンオイルです。

サーモンオイルは必須脂肪酸のオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)を多く含んでいます。また、必須脂肪酸ではありませんが、オレイン酸(オメガ9脂肪酸)も多く含まれており、LDL(悪玉)コレステロールを下げる効果があります。

10番目の原材料は醸造酵母です。

醸造酵母はビールを製造する過程で使用された酵母のことです。醸造酵母は破棄されてきた歴史があるのですが、意外にも栄養価が高いことが分かり、今ではエビオス錠やペットフードに再利用されています。

醸造酵母はβ−グルカンやマンナンオリゴ糖といった胃腸の働きを整える成分が含まれているほか、タンパク質やビタミンB群、ミネラルを含んでいます。

ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません

ただし、3つの例外があります。

まず、海草(アスコフィラムノドサム)です。

アスコフィラムノドサムと呼ばれる海藻は、歯垢・歯石付着の減少、口臭の予防に効果があります。デンタルおやつでよく見かけますね。ドッグフードでもたまに見かけます。

次に、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、イヌリンです。

オリゴ糖類とイヌリン(食物繊維)はプレバイオティクスと呼ばれるものですね。食べた後、胃で分解・吸収されず大腸まで届くと共生する善玉菌の栄養源となり、増殖を促進させます。

ドッグフードによっては善玉菌のほうも含まれていたりしますが、原材料には見つかりません。どうやら善玉菌は含まれていないようです。それでも既存の善玉菌の増殖を助けてくれるので健康維持に役立ちます。

最後に、ハーブ類と果実類(ローズマリー、クローブ、かんきつ類、ウコン、ユッカシディジェラ、オオアザミ、サジー、カモミール、セージ)です。

ローズマリー:酸化防止、抗菌

クローブ:健胃、抗菌、口臭予防

かんきつ類:ビタミンC、嗜好性(果糖)

ウコン:肝機能刺激・強化作用

ユッカシジケラ:便臭の軽減、関節の炎症緩和

オオアザミ:肝臓の保護、強化

サジー:ビタミンC,E,A、フラボノイド(抗酸化物質)、パルミトレイン酸(オメガ7脂肪酸)

カモミール:消化促進、駆風作用

セージ:抗菌、収れん、抗けいれん、駆風作用

原材料や成分値などはパッケージに一通り書かれています。これだけでドッグフードを判断するのもいいですが、会社について少し知った方がいいです。原材料の産地、仕入先、工場の衛生基準・品質管理など、こういう情報を公式サイトに書く会社は自信があるから書けるのです。だから公式サイトを見てパッケージからでは分からないドッグフードの品質を知ることも大切です。以下は公式サイトを参照した情報です。

  • ブリットの日本正規輸入販売者は株式会社レシアンです。生産国はチェコで欧州ペットフード工業連合会(FEDIAF)の栄養基準に準拠しています。
  • EU内の自社工場で製造し、ISO 9001:2015、IFS、BRC、HACCPの品質規格に基づき厳しい安全基準に準拠しています。
  • 原材料の良し悪しが製品を決めるという理念のもと定期的に原材料の品質テストを行っています。
  • 原材料は可能な限り地元から仕入れていますが、他にもヨーロッパ各地、ニュージーランド、南米から調達しています。
  • 大豆、小麦、トウモロコシ、遺伝子組み換え作物は一切使用していません。

参照:https://www.vafo.com/. https://www.britjapan.jp/

成分と肉含有量の分析

ブリット ケアミニ グレインフリー アダルト ラムは原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。

しかし、原材料の品質だけではなく、成分(タンパク質・脂質・炭水化物)と肉の含有量も評価を下すために重要です。

ラベルの分析で乾物換算ではタンパク質が32%、脂質が20%、推定炭水化物が38%と判明しました。

脂質とタンパク質の比率は約62%です。

一般的な成犬用ドライフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均以上、炭水化物は平均以下。

ドッグフードの中には全体のタンパク質量を増やすために植物性タンパク質を多く含む原材料を使用し、肉を多く含んでいるように見せ、消費者によりアピールするものがあります。

そのためタンパク質量だけでは、そのドッグフードにどれだけ動物性タンパク質が含まれているかを判断することはできません。そこで植物性タンパク質を多く含む原材料を抜き出し、タンパク質量にどれほど影響を与えているのか推定してみましょう。

このドッグフードには黄色エンドウ豆、ヒヨコ豆、亜麻仁、醸造酵母といった植物性タンパク質を多く含む原材料が含まれていますが、タンパク質量には大きな影響を与えずかなりの量の肉を含んでいるように見えます。タンパク質の大部分は動物性由来であると考えられます。

最終評価

ブリット ケアミニ グレインフリー アダルト ラムの原材料は平均以上でPFCバランスは優れています。タンパク質はラムミールなどの動物由来が大部分を占めており、高レベルの肉含有量です。これらに基づき星5の評価と結論付けました。

とてもおすすめします。

ブリット ケアミニはアレルゲンとして代表的なタンパク質を排除し、食物アレルギーの予防を目的としたフードです。同社ブリット ケアの小型犬バージョンですね。すべての製品が小型犬向けでグレインフリーです。

全ての製品では肉含有量が%表示されています。ブリット ケアミニ グレインフリー アダルト ラムではラムミールを30%、ラム肉を15%配合しているが確認できます。原材料にパーセント表示が振ってあるので企業の良心的な姿勢が伺えます。含有量表示は格安ドッグフードではまず不可能ですよね。

タンパク質は乾物換算で最低28.8%です。これは体重管理用フードで通常の成犬用はすべて30%を超えています。PFCバランスは良いですね。(タンパク質と脂質は多いほどよく、炭水化物は少ないほどよい)タンパク質が豊富に含まれているので消化促進・肝臓サポートのハーブ類も数種類含まれています。

食物繊維は全体的に少ない傾向にあります。体重管理用だけ9.4%で他は最大2.8%、最低1.7%です。体重管理用はお腹が膨れる繊維だけを詰め込んだフードではなく、肉体に必要なタンパク質もしっかり入っています。

体重管理用は、結構軽視されがちで肉を控えめにして脂質とカロリーを軽減させ、食物繊維で腹持ちを良くするものが多いですが、ブリット ケアミニはちゃんとタンパク質も含まれています。

珍しい食材も含まれています。海草(アスコフィラムノドサム)は口臭予防、歯石・歯垢除去成分です。この海藻はちょっと特別です。お口の健康にはブラッシングが一番ですが、動物相手にはなかなかそうもいかないのが現状なので、ヘキサメタリン酸ナトリウムのような人工添加物ではなく、海藻というもともと食べられるものであれば許容できるものだと思います。

ブリット ケアミニを全体的に見て、肉含有量は多いですが、動物性タンパク質のメインはミートミールなのでコスト面は安いはずです。これといって避けたい原材料も含まれていません。食物アレルギー対策用フードですからね。PFCバランスも良く、素晴らしいドッグフードだと思います。

ただ、ブリットジャパンの公式サイトには製品概要の情報しかなく、この製品の原材料の仕入先や製造工場に関する情報がまったくないのが気になります。これらの情報を伝えるのは製品管理の一貫です。外国製品は自国ではしっかりしたサイト運営をしていますが、日本では手抜きの場合が多く(輸入代理店のせいでもある)、その場合は万が一自主回収などが起きたときに迅速な対応が取れない可能性があるので「製品は良いけど、信用するに値しない製品」と言えるでしょう。

グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性

アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。

詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。

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