ブリスミックス ドッグフードの批評(ドライ)

ブリスミックス 犬用 ラム 小粒

ブリスミックス ドッグフードはいぬわーんで高評価の4つ星を獲得しました。

評価:

ブリスミックス ドッグフードは全部で5種類あります。以下はその5種類と評価をまとめた表になります。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。

また、ここでは5種類を代表してブリスミックス 犬用 ラム 小粒/中粒を批評していきますが、他の種類の批評が見たい場合は表中の内部リンクを利用してください。

原材料とラベルの分析

ブリスミックス 犬用 ラム 小粒

製品サイズ:1kg / 3kg / 6.8kg

ブリスミックス 犬用 ラム 小粒/中粒

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ドッグフードを選ぶ際には原材料に書かれた上から最初の10品目を見てください。原材料の表示は原則、重量順です。つまり、最初に書いてあるものがもっとも含有量が多いのです。

原材料:フレッシュラム・ドライラム・玄米・えんどう豆・えんどう豆粉・黍・カノラオイルポテトタンパク質・フラックスシード・トマト搾り粕(リコピン)・野菜エキス(天然風味料)・サーモンオイル(DHA)・塩化コリン・グルコサミン塩酸塩・ストレプトコッカス サリバリウス(口腔内善玉菌)・エンテロコッカスフェカリス EF2001・アガリクス・コンドロイチン硫酸・ビタミンE・キレート鉄・キレート亜鉛・キレート銅・硫酸鉄・硫酸亜鉛・硫酸銅・ヨウ化カリウム・チアミン硝酸塩(ビタミンB1)・キレートマンガン・酸化マンガン・アスコルビン酸・ビタミンA・ビオチン・ナイアシン・パントテン酸カルシウム・硫酸マンガン・亜セレン酸ナトリウム・ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)・ビタミンB12・リボフラビン(ビタミンB2)・ビタミンD3・葉酸

赤字は物議をかもします。

粗灰分=5.8%以下, 粗繊維=5%以下 (推定乾物繊維量=5.6%), 水分=10%以下

測定方法タンパク質脂質炭水化物
保証分析値24%14%NA
乾物基準26.6%15.6%51.3%
熱量基準24%34%42%

このドッグフードの最初と2番目の原材料はフレッシュラム・ドライラムです。

フレッシュラム肉の ”フレッシュ” は冷蔵保存された生肉を使用したことを意味しています。冷凍保存から解凍して使った肉ではないということです。この違いは言葉の意味そのままで鮮度です。フレッシュは生のまま保存されていたので味が落ちずに高い嗜好性を保ったまま原材料として使われています。

原材料の2番目は ”ドライラム” と書いてありますが、KMT総輸入代理店の公式サイトによると、これは乾燥ラム肉ではなくラムミールのほうです。乾燥ラム肉とラムミールはまったく異なるので注意が必要です。

乾燥ラム肉は温風で乾燥させたラム肉で言葉のままですね。ラムミールは聞き慣れない言葉ですが、これはラム肉をレンダリング処理(加熱して脂肪分と水分を取く)した粉末肉です。

ブリスミックスは人間基準の食材が使われており、肉副産物不使用とのことなのでラムミールの品質は良いと推測できます。

第一原材料は生肉で、第二原材料は乾物肉粉です。原材料の表示は重量順なのでフレッシュラム肉がもっとも多く含まれていますが、生肉は約7割が水分なので残りの3割に含有するタンパク質量を考えるとラムミールより少ないかもしれません。このフードのメインの動物性タンパク質はおそらくラムミールです。

水分量のトリックはドッグフードではよくあることで「良いドッグフードは原材料の1番目が生肉であること」と言われているので、このような仕組みになっています。

3番目の原材料は玄米です。

玄米は精米前でふすまと胚芽が残ったままのお米です。白米と比べて米ぬかの分だけ栄養素が高く、食物繊維は白米の6~7倍ほど含んでいます。

4番目と5番目の原材料はえんどう豆・えんどう豆粉です。

えんどう豆は犬にとって消化の良い低GIの炭水化物源です。植物性タンパク質と不溶性食物繊維も多く含んでいます。

えんどう豆粉は乾物になっており、タンパク質量が多いためかさ増しの一種と見なすことができます。えんどう豆のタンパク質は必須アミノ酸をすべて含んでいますが、メチオニンやトリプトファンが少ない*1ので動物性タンパク質と比べると劣ります。ただし、アミノ酸の調整やミネラル含有の調整、食物繊維源、カロリー調整などに役立ちます。

*1 参照:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

6番目の原材料は黍です。

黍は五穀の一つでグルテンフリーの炭水化物源です。食物繊維はほぼすべて不溶性です。同じ五穀の白米と比べると鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムが多く含まれています。

7番目の原材料はカノラオイルです。

キャノーラ油はオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸(ALA)の供給源です。遺伝子組み換え作物が使われている可能性が高いので気になる方は避けたほうがいいでしょう。

8番目の原材料はポテトタンパク質です。

ポテトタンパクは犬の必須アミノ酸(10種類)をすべて含んでいます。植物性タンパク質にしては良質なタンパク質源です。ただし、一部の必須アミノ酸(特にヒスチジン、トリプトファン、メチオニン)が少ないので動物性タンパク質と比べると劣ります。保証分析値のタンパク質はポテトタンパクを含めた値になっているということは知っておきましょう。

9番目の原材料はフラックスシードです。

フラックスシードは日本では亜麻仁と言いますね。亜麻仁はα-リノレン酸(ALA)を多く含んでいます。ALAは体内でDHA,EPAに変換して利用されますが、変換率が低くDHA,EPAそのものを摂ったほうが効率的です。このフードにはサーモンオイルが含まれていますが、こちらの魚油のほうが効果的なオメガ3脂肪酸の供給源です。

10番目の原材料はトマト搾り粕(リコピン)です。

ケチャップやトマトジュースを製造する際に舌触りの邪魔になる繊維質のいらない部分ですね。ペットフードに利用されています。

トマトの搾りかすなのでビタミンEの100倍とも言われる強い抗酸化作用のあるリコピンを含んではいますが、搾りかすはそもそも食物繊維です。

リコピンの供給源ではあるものの、食物繊維というかさ増しの一種とも見なすことができます。

ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません

ただし、4つの例外があります。

まず、サーモンオイル(DHA)です。

サーモンオイルは良質なオメガ3脂肪酸の供給源です。魚油のオメガ3脂肪酸はDHA,EPAを含んでおり、これは必須脂肪酸の一つです。

次に、乳酸菌です。

原材料のストレプトコッカス サリバリウス(口腔内善玉菌)・エンテロコッカスフェカリス EF2001は乳酸菌の一種です。乳酸菌の種類によって作用が異なり、K12(口腔内善玉菌)はお口の悪玉菌を減少させる働きがあります。EF2001のほうは腸内に作用し、悪玉菌の繁殖を抑えて腸内菌のバランスをとってくれます。

次に、アガリクスです。

アガリクスはブラジル原産のキノコで日本名はカワリハラタケと言います。アガリクス由来のβ-グルカンは免疫力を高めたり、体内の老廃物を排出して抗がん作用があるとされます。エビデンスはありません。

最後に、ミネラル類です。

ミネラル類は一部がキレート加工されています。キレート鉄のように ”キレート” が名前に付くのがそうです。キレート加工はアミノ酸(タンパク質)とミネラルを結合して、アミノ酸として吸収できるようにする加工方法です。身体への吸収率が上がります。

消費者目線で言うとミネラル類(A,B,C)のようにひとまとめにしてあると読みやすくなると思います。


ブリスミックス ドッグフードの特徴

  • 株式会社ケイエムテイのオリジナルブランド品です。(アーテミス、ソリッドゴールドの総輸入代理店)
  • 原材料は人間の食品基準に適合するものを使用しています。
  • 原材料の提供元(国または地域)は不明です。ただし、中国産不使用。
  • 新鮮(冷蔵保存された)な肉と野菜を使用しています。冷凍の肉と野菜不使用。
  • 肉副産物・人工保存料・着色料は不使用。
  • 小麦・大豆・とうもろこしは不使用。
  • 原材料にはアガリクス茸、K12(口腔内善玉菌)、EF2001乳酸菌を必ず使用しています。
  • 生産国はアメリカとカナダです。製造工場・管理の基準、レシピの設計者については不明です。
  • ブランドオリジナルの公式サイトがありません。KMT(総輸入代理店)のサイトでアーテミスやブリスミックスと一緒にブリスミックスの詳細があります。

参照:https://kmt-dogfood.com/


成分と肉含有量の分析

ブリスミックス 犬用 ラム 小粒/中粒は原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。

しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。

ラベルの分析で乾物基準はタンパク質が27%、脂質が16%、推定炭水化物が51%と判明しました。

脂質とタンパク質の比率は約58%です。

一般的なオールステージ向けドライフードと比較するとタンパク質は平均に近い、脂質は平均以上、炭水化物は平均以上。

えんどう豆、えんどう豆粉、ポテトタンパク、亜麻仁で総タンパク質を増加させることを考えても、このドッグフードは適度な量の肉を含んでいるように見えます。

最終評価

ブリスミックス 犬用 ラム 小粒/中粒は動物性タンパク質の供給源として適度な量のラムミールを使用した穀物を含むドライフードです。星4の評価を下しました。

とてもおすすめします。

ブリスミックスは株式会社ケイエムテイ(KMT)のオリジナルブランド品です。アーテミスとソリッドゴールドの総輸入代理店ですね。専門のフード製造業者ではありません。

ブリスミックスはKMTオリジナルとは言ってるものの、原材料と保証分析値を見た感じだとアーテミスのアガリクスとフレッシュミックスをニコイチにしたような印象を受けます。

しかもアーテミスのアガリクスもKMTのプライベートブランド(PB)商品だと思われます。アーテミスの公式サイトにアガリクス製品のページが存在しないので。PB商品はAmazon限定ブランドみたいなもので売れてる商品を模写して自社で作る感じです。

株式会社KMTが取り扱っているアーテミスとソリッドゴールドは公式サイトにいけば情報が得られますが、ブリスミックスはオリジナルブランドなのに独自の公式サイトがなく、総輸入代理店のサイトと兼ねてあるので情報(どのような理念で作られているか等)はほとんど得られません。

よくある質問では、アーテミスとソリッドゴールドとブリスミックスが混ざっています。質問の中に「商品はどこで作られていますか?」の問に対して、アーテミスは....です。ソリッドゴールドは....です。という風に個別に書いてありますが、一括してある場合もあります。例えば「使用されているフィッシュミールは何の魚ですか?」の問に対して「大西洋で捕れるニシン科のメンハーデンです。」のように。

このような問に対する返答はブリスミックスがアーテミスとソリッドゴールドと同等のフードであるかのように見せているので嫌です。何か、アーテミスとソリッドゴールドと一緒にPB製品を並べて、すごい人の名前出して自分もすごく見せようとしている感がします。ただ、ラベル上は悪くはない製品に見えます。

ブリスミックスの製品で一つ気になったのはpHコントロールにはクエン酸が入っています。クエン酸入りのドライフードに水を加えて犬に与えると胃拡張・胃捻転(GDV)になる可能性が高まるという研究結果があります。

アメリカPurdue大学獣医学部のLarry Glickman博士は胃拡張・胃捻転の既往歴のない大型犬11種類1,914頭の犬を対象とし、犬の胃拡張・胃捻転に関する対照研究を行いました。

その結果、食事に関連するいくつかの要因が発生率を高めているとし、その一つにクエン酸が含まれるドライフードに水を加えて犬に与えると危険性が320%高くなるとしています。*1

*1 Risk Factors for Canine Bloat
https://www.vin.com/apputil/content/defaultadv1.aspx?pId=11165&id=3848657

pHコントロールを犬に与えるときは水を加えて与えないようにしたほうがいいです。特に大型犬は発生するリスクが小型犬よりも高まります。

グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性

アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。

詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。

おわりに

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