アボ・ダーム トラウト&ガルバンゾはいぬわーんで最高評価の5つ星を獲得しました。
評価:
以下はアボダームの関連製品です。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。
アボ・ダーム トラウト&ガルバンゾの原材料
原材料:トラウト(マス)、サーモンミール、ひよこ豆、えんどう豆、えんどう豆粉、キャノーラオイル、乾燥アボカド果肉、えんどう豆蛋白、アルファルファ、トマト繊維、ナチュラルフレーバー、ビートパルプ、亜麻仁、チコリー根、塩化カリウム、塩、海藻、アボカドオイル、ビタミン(塩化コリン、ビタミンE、ビタミンC、ナイアシン、ビオチン、パントテン酸カルシウム、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB1、ビタミンB12、ビタミンD3、葉酸)、ミネラル(硫酸亜鉛、硫酸鉄、鉄アミノ酸キレート、亜鉛アミノ酸キレート、セレニウム酵母、銅アミノ酸キレート、硫酸銅、硫酸マンガン、マンガンアミノ酸キレート、ヨウ素酸カルシウム)、ローズマリーエキス、セージエキス、パイナップル、乳酸菌(ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・カゼイ、ビフィドバクテリウム・サーモフィラム、エンテロコッカス・フェシウム)
赤字は物議をかもします。
粗灰分=8%, 粗繊維=6% (推定乾物繊維量=6.6%), 水分=10%
測定方法 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
ラベル保証 | 28% | 16% | NA |
乾物基準 | 31% | 18% | 42% |
熱量基準 | 28% | 39% | 32% |
このドッグフードの最初の原材料はトラウトです。トラウト(マス)はサケ科の魚の総称で主に淡水に住む魚の総称です。タンパク質源でオメガ3脂肪酸を含んでいます。
2番目の原材料は乾燥サーモンです。サーモンは優れたタンパク質源で油脂にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。
3番目と4番目の原材料はひよこ豆とえんどう豆です。これらの豆は炭水化物源で食物繊維が豊富です。タンパク質を含むので肉の含有量を判断する際に考慮すべき要素です。
5番目の原材料はえんどう豆粉です。エンドウ豆粉は乾燥させたエンドウ豆を挽いて粉状にしたものです。エンドウ豆粉には植物性タンパク質が含まれています。肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
6番目の原材料はキャノーラオイルです。キャノーラ油は菜種油の中に含まれるエルカ酸 (エルシン酸) とグルコシノレートを含まないように品種改良したものです。菜種油と同じく、オメガ3脂肪酸の供給源として優秀ですが、遺伝子組み換え原料が使用されている可能性が高いです。
7番目の原材料は乾燥アボカド果肉です。アボカドは物議をかもします。それはアボカドに含まれるペルシンと呼ばれる物質が特定の動物に毒性があることに関係しています。[1,2,3]
しかし、アボダームでは1982年からアボカド入りのドッグフードを販売しており、その長い販売実績からアボカドは犬に対して安全であると考えます。[4] 物議をかもす赤文字にしていますが、評価に悪影響与える食材と見なしていません。
8番目の原材料はえんどう豆蛋白です。エンドウ豆由来の植物性タンパク質です。動物性タンパク質よりも生物学的価値(BV)が劣っています。
一般的に、このような原材料はドッグフードに少量だけ含ませて総タンパク質量を増加させることに使われます。
そして、このドッグフードには数種類の豆類が含まれていることに注目してください。
- ヒヨコ豆
- エンドウ豆
- エンドウ豆粉
- エンドウ豆蛋白
これは原材料の分割と呼ばれる手法です。原材料の分割は主に安価な食材を原材料リストの上位から遠ざけて含有量を偽るために用いられます。
個々の豆類を一つと考えたとき、原材料リストの上位に位置するのは間違いないでしょう。
9番目の原材料はアルファルファです。アルファルファはタンパク質を含んでいますが、ここではタンパク質を増やす目的として使われているようには見えません。微量必須ミネラル (亜鉛、鉄、マンガン) およびビタミン (ビタミンA、ビタミンC) を加えるためのように見えます。
10番目の原材料はトマト繊維です。トマト繊維は水溶性と不溶性の食物繊維がバランス良く含まれています。栄養的価値はないので繊維の利点以外、犬にメリットはありません。
ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません。
ただし、7つの例外があります。
まず、ナチュラルフレーバーです。動植物から得られる天然の物質でドッグフードに香りを付け、嗜好性を高める目的で使用されています。原料に何が使われているのか不明ですが、極めて微量のため健康被害の危険がなく安全です。
次に、ビートパルプです。ビートパルプは甜菜 (サトウダイコン) に含まれる食物繊維です。ビートパルプはたびたび議論になります。安価にかさ増しできる不要物と非難する人もいれば、食物繊維が役に立つと言う人もいます。
ここでは賛否両論があることを伝えるだけで、適度な量であれば許容できる原材料だと考えます。
そして、亜麻仁です。亜麻仁はオメガ3脂肪酸の良質な供給源で健康的な毛質をサポートします。他にも食物繊維が豊富です。
亜麻仁はタンパク質を含んでいるので肉の含有量を判断するときに考慮しなければいけません。
それから、チコリー根です。チコリ根にはイヌリンが多く含まれています。イヌリンは難消化性の水溶性食物繊維でプレバイオティクスです。
イヌリンが大腸で腸内細菌によって発酵されると短鎖脂肪酸を生成してさまざまな健康上の利点をもたらします。
次に、アボカドオイルです。アボカドオイルはほとんどがオレイン酸のような一価不飽和脂肪酸です。オメガ6脂肪酸も約14%ほど含み、犬の皮膚・被毛の健康に役立ちます。
しかし、前述したアボカドと同様にペルシンと呼ばれる特定の動物に対して毒性がある物質が含まれていることで物議をかもします。
次に、ミネラルはキレート化されています。キレート化されたミネラルは体に吸収されやすくなります。キレート化されたミネラルは通常、高品質のドッグフードに含まれていることが多いです。
最後に、多数の乳酸菌です。乳酸菌はプロバイオティクスのために含まれています。プロバイオティクスは「腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた微生物」です。[5]
アボ・ダーム トラウト&ガルバンゾの総合評価
アボ・ダーム トラウト&ガルバンゾは原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。
しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。
乾物基準ではタンパク質が31%、脂質が18%、推定炭水化物が42%と判明しました。
脂質とタンパク質の比率は約58%です。
一般的な成犬向けドライフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均以上、炭水化物は平均以下。
ヒヨコ豆、エンドウ豆、エンドウ豆粉、エンドウ豆蛋白、アルファルファミール、亜麻仁で総タンパク質を増加させることを考えても、このドッグフードは適度な量の肉を含んでいるように見えます。
アボ・ダーム トラウト&ガルバンゾは動物性タンパク質の供給源として適度な量のトラウトとサーモンミールを使用した穀物を含まないドライタイプのドッグフードです。星5の評価を下しました。
とてもおすすめします。
評価はいぬわーんが推定した肉の含有量、脂質とタンパク質の比率、原材料の品質などの批評基準に基づいて決定しています。
グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性
アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。
詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。
おわりに
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脚注
*1 FDA, Potentially Dangerous Items for Your Pet
*2 ASPCA, Avocado
*3 PETPOISON HELPLINE, Avocado
*4 Avo Drem, WHY AVOCADOS?
*5 腸内細菌学会, プロバイオティクス