オソピュア ドッグフードの批評(ドライ&ウエット)

アーテミス オソピュア チキン缶

アーテミス オソピュア ドッグフードはいぬわーんで中間評価の3つ星を獲得しました。

評価:

アーテミス オソピュア ドッグフードは全部で6種類あります。以下はその6種類と評価をまとめた表になります。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。

また、ここでは6種類を代表してアーテミス オソピュア チキン缶を批評していきますが、他の種類の批評が見たい場合は表中の内部リンクを利用してください。

原材料とラベルの分析

ドッグフードを選ぶ際には原材料に書かれた上から最初の10品目を見てください。

原材料の表示は原則、重量順です。つまり、最初に書いてあるものがもっとも含有量が多いのです。

原材料:チキン・チキンスープ・水・乾燥卵・オーシャンフィッシュ・タピオカデンプン・ニンジン・パンプキン・えんどう豆・ブロッコリー・塩・リン酸三カルシウム・豆タンパク質・ヒマワリオイル・酵母エキス・グァーガム・塩化カリウム・ビタミン類(ビタミンE・ビタミンB12・ナイアシン・パントテン酸カルシウム・チアミン硝酸塩・ビタミンA・ビオチン・リボフラビン・ピリドキシン塩酸塩・ベータカロテン・葉酸)・ミネラル類(アミノ酸亜鉛・アミノ酸鉄・アミノ酸銅・アミノ酸マンガン・ヨウ化カリウム)・デキストロース・酸化マグネシウム・天然色素

赤字は物議をかもします。

粗灰分=記載なし, 粗繊維=1%以下 (推定乾物繊維量=5.6%), 水分=82%以下

測定方法タンパク質脂質炭水化物
保証分析値8%4%NA
乾物基準44.4%22.2%NA


  • このドッグフードの最初の原材料はチキンです。

    このフードはアメリカでは「OSOPURE GRAIN FREE CHICKEN FORMULA CANNED DOG FOOD」という名前です。FORMULA(フォーミュラ)を使うにはある規則があり、製品名に使われている原材料を25%以上95%未満の割合で使わなければなりません。まぁ、大抵の場合、25%を満たす程度なのですけどね。このフードは日本で販売されているのでアメリカの法律は関係ありませんが、おそらくチキンが25%以上は使われているとみていいでしょう。


  • 2番目と3番目の原材料はチキンスープ・水です。

    ウエットフードの水分の源ですね。このフードは82%以下の水分量を保っています。チキンスープは鶏肉を煮込んで出汁をとったもので香りが付いて嗜好性を高めています。チキンスープには鶏肉は入っていないので栄養は大してありません。水は調理に必要な水でただの水です。


  • 4番目の原材料は乾燥卵です。

    殻を除く全卵の水分を飛ばしてパウダー状に加工にしたものです。犬の必須アミノ酸をすべて完全に備えた消化性の高いタンパク質源です。


  • 5番目の原材料はオーシャンフィッシュです。

    オーシャンフィッシュは大洋で漁獲された魚全般を指しています。アーテミスは人間の食品基準で製造しているとのことなので高品質を謳うなら魚の種類を記載して欲しいところですね。


  • 6番目の原材料はタピオカデンプンです。

    タピオカデンプンは名前の通りデンプン(炭水化物)なので、このフードの主な炭水化物源になります。タンパク質と脂質がほぼ0%でグルテンフリーです。


  • 7,8,10番目の原材料はニンジン・パンプキン・ブロッコリーです。

    これらはすべて緑黄色野菜です。野菜の中でも緑黄色野菜はβ-カロテンを豊富に含んでおり、体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。ただし、すべてビタミンAに変換されるわけではなく、βカロテン本来の力として抗酸化作用や免疫賦活作用を持っています。ビタミン類の中にもβ-カロテンが入っていますね。


  • 9番目の原材料はえんどう豆です。

    えんどう豆はタピオカデンプンと同じく、炭水化物源です。他にもタンパク質や食物繊維を多く含みます。



ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません

ただし、7つの例外があります。



  • まず、豆タンパク質です。

    豆タンパク質(pea protein)はえんどう豆からタンパク質のみを抽出したものです。10種類の必須アミノ酸はすべて含まれていますが、その中でメチオニンとトリプトファンの含有量が少ないです*1。アミノ酸構成のバランスが良くないので補助的な役割または他の食材で補う必要があります。

    *1 日本食品標準成分表2020年版(八訂)


  • 次に、ヒマワリオイルです。

    ヒマワリオイルはオメガ6脂肪酸(リノール酸)の供給源です。また、抗酸化作用のあるビタミンEも豊富に含まれています。


  • 次に、酵母エキスです。

    酵母細胞壁の主成分(β-グルカン、マンナンオリゴ糖)を抽出したもので、他にもうま味調味料として役立つアミノ酸も含んでいます。


  • 次に、グァーガムです。

    グアー豆から抽出された高粘度の成分で増粘安定剤として用いられます。


  • 次に、ミネラル類です。

    ミネラル類(アミノ酸亜鉛・アミノ酸鉄・アミノ酸銅・アミノ酸マンガン・ヨウ化カリウム)

    アミノ酸亜鉛は亜鉛アミノ酸複合体のことです。微量元素の亜鉛とアミノ酸を結合して身体への吸収率が高まるキレート加工が施された良質なものです。他の鉄、銅、マンガンもキレートミネラルになっています。


  • 次に、デキストロースです。

    デキストロースは脂質よりも早く分解吸収されるので素早く補給できるエネルギー源です。散歩や食欲不振、激しい運動の後などに食べる栄養補助食として一般的です。甘みもあるので甘味料として嗜好性にも繋がります。ただ、血液中では血糖として存在するため、過剰に供給されるとインスリンの働きで中性脂肪に変えられ、脂肪として蓄えられます。このため、多くとりすぎると肥満を招き、生活習慣病の原因になります。


  • 最後に、天然色素です。

    フードに色素を入れる必要は何でしょうか?それは見た目の美しさのためです。つまり、飼い主の目から見て美味しそうだ!と思わせるための添加物であり、栄養や食いつきに何ら影響を与えません。色素はお金を出す飼い主のために追加されたものです。




アーテミスの特徴

  • Artemis Pet Food Companyは1998年に設立、カリフォルニア州ラハブラに拠点を置いています。
  • 原材料にはすべて冷蔵保存されたフレッシュ素材(肉・野菜)を使用しています。
  • 原材料は人間の食品基準で厳選されています。
  • 原材料の産地(USA、カナダ、ニュージランド)を公開しています。中国産原料不使用。
  • 肉副産物・人工保存料・着色料は不使用
  • 小麦、大豆、コーンは不使用
  • 酸化防止剤には天然のハーブやビタミンEを使用しています。
  • ビートパルプには硫酸系の薬品が使われていません。甜菜から砂糖を抽出する際には圧力をかける方法が用いられています。
  • 製造はオソピュア ドライフードだけカナダ産でその他(アガリクス、フレッシュミックス、オソピュア犬缶)はアメリカ産です。製造工場については記載がありません。
  • 日本語公式サイトはありませんが、総輸入代理店はしっかりした作りのWebサイトを持っています。

参照:https://kmt-dogfood.com/
https://artemiscompany.com/


成分と肉含有量の分析

アーテミス オソピュア チキン缶は原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。

しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。

ラベルの分析で乾物基準はタンパク質が44%、脂質が22%、推定炭水化物は灰分値が分からないので不明です。

脂質とタンパク質の比率は約50%です。

一般的なウエットフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均に近い値です。

えんどう豆、豆タンパク質で総タンパク質を増加させることを考えても、このドッグフードはかなりの量の肉を含んでいるように見えます。

最終評価

アーテミス オソピュア チキン缶は動物性タンパク質の供給源としてかなりの量の鶏肉を使用した穀物を含まないウエットフードです。星3の評価を下しました。

少しおすすめです。

オソピュア グレインフリー ドッグフードは穀物不使用でドライフードとウエットフードが存在します。

ドライフードはすべてタンパク質源が一種類で炭水化物源はすべて低GIの豆類です。有名なドッグフードだと「アカナ シングル ドッグフード」も似た考え方で作られていますね。

血糖値の急激な上昇はインスリンが過剰に分泌して脂肪を貯め込みやすくし、肥満の原因になります。だから低GIの炭水化物しかフードに使わないという考え方です。

ドライフードではプレミアムフードの定番とも言える原材料で構成されており、ハーブはユッカ(糞便の軽減・関節炎の緩和)だけでカスタマイズもしやすい作りです。成長段階はすべてオールステージで乾物タンパク質は共通して26.6%と平均よりやや低いので子犬に与える場合はたまにお肉を茹でてトッピングしてあげるといいかもしれません。

乾物繊維はすべての製品で6.1%とやや高めです。炭水化物が約50%なので豆類がかなり入っていると推測できますし、トマトポマス、亜麻仁といった食物繊維源が含まれています。オールステージ向けと体重管理用フードとの間ぐらいなので誤差といえば誤差なのですが、便量や頻度が増えるかもしれません。

ウエットフードは共通して含まれる ”天然色素” が良くないですね。なぜ入れたのでしょうか。そんなに肉の色合いが悪かったのかな?含まれていなければ星5にしたのですけどね。

天然の着色料は色素を抽出する際に化学薬品が用いられる場合があるので、天然だからといって完全に自然な成分とは限りません。それに天然色素って人工着色料の代替品に過ぎません。

フードを肉ベースで作って自然な色合いでは良くないと判断して天然色素を足しているのですよね?それってどうなのでしょうか?人間の食品でも普段食べる定食を色素で染める必要ありますか?新鮮な食材を使っていれば食材の色合いで十分美味しそうに仕上げることができます。だから色素で染め上げたフードに高評価を下すことはありません。

ウエットフードの4製品は基本的にすべて同じ保証成分値でラム缶だけ脂質が異なります。そしてなぜか灰分値が総輸入代理店の商品概要ページに書かれていません。アメリカでは灰分値を表示する必要がないので翻訳の関係上なのか分かりませんが、日本でもたまに書かれていないことがあります。

灰分値が分からないと推定炭水化物を求めることができないので乾物基準の項目ではNAと表記しています。ただ、目安として乾物灰分値の平均12.6%*1を用いて計算してみるとラム缶の炭水化物は9.7%、その他の炭水化物は20.8%になると推測できます。

*1 いぬわーんで批評したウエットフードから算出 2021/10/12

グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性

アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。

詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。

おわりに

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