フレッシュミックス ドッグフードの批評(ドライ)

2021年4月19日

フレッシュミックス スモールブリードアダルト<小粒タイプ>

フレッシュミックス ドッグフードはいぬわーんで中間評価の3.5つ星と判断されました。

評価:

フレッシュミックス ドッグフードは全部で5種類あります。以下はその5種類と評価をまとめた表になります。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。

また、ここでは5種類を代表してフレッシュミックス スモールブリードアダルト<小粒タイプ>を批評していきますが、他の種類の批評が見たい場合は表中の内部リンクを利用してください。

原材料とラベルの分析

フレッシュミックス スモールブリードアダルト<小粒タイプ>

製品サイズ:1kg / 3kg / 6kg / 13.6kg

フレッシュミックス スモールブリードアダルト<小粒タイプ>

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ドッグフードを選ぶ際には原材料に書かれた上から最初の10品目を見てください。原材料の表示は原則、重量順です。つまり、最初に書いてあるものがもっとも含有量が多いのです。

原材料:フレッシュチキン・ドライチキン・フレッシュターキー・玄米・黍・えんどう豆・えんどう豆粉・卵・鶏脂肪(混合トコフェロールによる保 存処理済)・トマト搾り粕(リコピン)・フレッシュダック・フレッシュサーモン・フラックスシード・チキンスープ(天然風味料)・サーモンオイル(DHA 源)・塩・塩化カリウム・塩化コリン・乾燥チコリ根・ケルプ・人参・リンゴ・トマト・ブルーベリー・ほうれん草・クランベリ ー・ローズマリーエキス・パセリフレーク・グリーンティエキス・大麦エキス・L-カルニチン・ラクトバチルスアシドフィルス菌・ビフィド バクテリウム アニマリス・ラクトバチルスロイテリ・ビタミン E・キレート鉄・キレート亜鉛・キレート銅・硫酸第一鉄・硫酸亜鉛・硫酸 銅・ヨウ化カリウム・チアミン硝酸塩・キレートマンガン・酸化マンガン・アスコルビン酸・ビタミン A・ビオチン・パントテン酸カルシウ ム・硫酸マンガン・亜セレン酸ナトリウム・ピリドキシン塩酸塩(ビタミン B6)・ビタミン B12・リボフラビン・ビタミン D・葉酸

赤字は物議をかもします。

粗灰分=6.8%以下, 粗繊維=4.5%以下 (推定乾物繊維量=5%), 水分=10.0%以下

測定方法タンパク質脂質炭水化物
保証分析値25%15%NA
乾物基準27.7%16.7%48.0%
熱量基準25%36%39%

このドッグフードの1〜3番目の原材料はフレッシュチキン・ドライチキン・フレッシュターキーです。

フレッシュチキンの "フレッシュ" は「冷蔵保存された」ことを意味し、生肉のまま保存された状態でドッグフードに加工されています。冷凍保存されていた肉と違って新鮮で長期保存されていないことから味が落ちず、嗜好性が高いです。

通常のフードではチキンとしか書かれていないことが多いですが、フレッシュと一言書かれているだけで通常のチキンよりも高品質です。

ドライチキンの "ドライ" は総輸入代理店のよくある質問を見る限り、ミールのことです。乾燥ではありません。つまり、ドライチキンはチキンミールのことですね。乾燥チキンとチキンミールはまったくの別物なので原材料を確認する際に注意が必要です。

  • 乾燥チキン=鶏肉の水分を飛ばしたもの
  • チキンミール=肉と骨の混合物で脂肪を除去し、粉末にしたもの

ミールに使われる部位の比率は製造業者に依存しています。アーテミス社は原材料を人間の食品基準で厳選し、肉副産物の不使用であるため、ミールの品質は担保されていると判断できます。

1番目と3番目が生肉で2番目にミールが並んでいます。原材料の表示は重量順なので生肉が多く含まれているように見えますが、生肉の7割は水分なのでタンパク質量で考えると、おそらく2番目のチキンミールがメインの動物性タンパク質になると推測できます。販売価格から考えても生肉をメインのタンパク質にするにはちょっと難しいと思いますからね。

このフードの10品目より下にはフレッシュダック・フレッシュサーモンが入っています。動物性タンパク質にはチキン、ターキー、卵、ダック、サーモンが使われており、チキンスープ(天然風味料)も含んでいることから嗜好性は高いと思います。

4番目の原材料は玄米です。

玄米は栄養価の高い全粒穀物で白米とは異なり、米糠(フスマや胚芽)に含まれるビタミンやミネラル、食物繊維、脂質などの栄養素を摂ることができます。

5番目の原材料は黍です。

黍はお米と並ぶ五穀(米・麦・粟・豆・黍または稗)の一つです。グルテンフリーの炭水化物源でビタミンB群、不溶性食物繊維を多く含んでいます。

6番目の原材料はえんどう豆・えんどう豆粉です。

豆類の中でえんどう豆は犬にとって消化しやすいので良質な炭水化物源です。不溶性食物繊維と植物性タンパク質も多く含まれています。

えんどう豆粉はタンパク質の含有量が多く、かさ増しの一種と見なすことができるので赤字にしています。えんどう豆のタンパク質は10種類の必須アミノ酸をすべて含んでいるものの、メチオニンとトリプトファンが少ないので動物性タンパク質と比べると少し劣ります。

8番目の原材料は卵です。

卵は特に記述がない限り、全卵のことで卵黄と卵白の両方を指します。動物性タンパク質としてもっとも完全で犬の必須アミノ酸をすべて豊富に含んでいます。

9番目の原材料は鶏脂肪(混合トコフェロールによる保存処理済)です。

鶏脂肪は一般的にチキンミールを製造した際に取り除いた脂肪が再利用されています。リノール酸の供給源です。

ラベルには混合トコフェロール(ビタミンE)で保存処理済と書いてありますね。通常は原料の段階に使われた酸化防止剤を書く必要はないのでありがたいことです。

10番目の原材料はトマト搾り粕(リコピン)です。

トマト搾りかすはトマト製品を製造した際に残った繊維質を再利用したものです。リコピン源とラベルには書いてありますが、食物繊維のかさ増しと捉えることもできる食材です。

このフードにはトマトも入っているのでこちらは正しくリコピンの供給源です。

ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません

ただし、6つの例外があります。

まず、フラックスシード・サーモンオイル(DHA源)です。

この2つはオメガ3脂肪酸の供給源です。オメガ3脂肪酸は体内で作ることができないので食物からとる必要があり、体の組織が正常に機能する上で欠かせない必須脂肪酸です。

次に、乾燥チコリ根です。

チコリ根にはイヌリンと呼ばれる難消化性の水溶性食物繊維が含まれています。これは有用菌(乳酸菌・ビフィズス菌など)の栄養源になるもので、腸内で発酵分解されると代謝副産物(短鎖脂肪酸など)を産生して腸内環境の改善に役立ちます。

次に、ケルプ・人参・リンゴ・ブルーベリー・ほうれん草・クランベリ ー・大麦エキス・パセリフレークです。

この辺の原材料は一括して説明します。

ケルプは海藻の総称でヨウ素の供給源です。ヨウ素は甲状腺ホルモンの原料になります。

緑黄色野菜の人参、ほうれん草、パセリはβ-カロテンが豊富です。β-カロテンは抗酸化物質で心臓や循環器系の健康維持に必要なものです。また、ビタミンA前駆体で体内で必要量だけビタミンAに変換されます。

大麦エキスは緑黄色野菜と比べても更に多くのビタミンやミネラル、あるいは酵素などを含有しています。

果物のリンゴ、ブルーベリー、クランベリーは抗酸化作用のあるポリフェノールを持っています。また、リンゴの水溶性食物繊維であるペクチンはプレバイオティクスとして役立ちます。

次に、ローズマリーエキス・ビタミン E・グリーンティエキスです。

これらは抗酸化作用があり、人工酸化防止剤の代わりに使われています。グリーンティエキスは一般的にカフェインが除去されています。

次に、乳酸菌です。

ラクトバチルスアシドフィルス菌は善玉菌として代表的でドッグフードでよく見かける存在です。他にもビフィド バクテリウム アニマリス、ラクトバチルスロイテリが乳酸菌の一種です。これらはプロバイオティクスとして腸内フローラの改善に効果があります。

最後に、ミネラル類です。

ミネラルは一部キレート加工されています。”キレート鉄” のように名前にキレートと付いているミネラルはアミノ酸とミネラルを結合したものです。

このようなキレートミネラルは体内でアミノ酸と認識されて吸収されるようになるので亜鉛のような吸収されにくい微量必須ミネラルを効率よく体内に吸収できるようになります。

ミネラルとビタミンがミネラル(鉄、亜鉛)、ビタミン類(ビタミンA,B)のようにまとめられていたほうが読みやすいので望ましい思います。ちょっとしたことですが、ラベルを読むのは消費者なので。


アーテミスの特徴

  • Artemis Pet Food Companyは1998年に設立、カリフォルニア州ラハブラに拠点を置いています。
  • 原材料にはすべて冷蔵保存されたフレッシュ素材(肉・野菜)を使用しています。
  • 原材料は人間の食品基準で厳選されています。
  • 原材料の産地(USA、カナダ、ニュージランド)を公開しています。中国産原料不使用。
  • 肉副産物・人工保存料・着色料は不使用
  • 小麦、大豆、コーンは不使用
  • 酸化防止剤には天然のハーブやビタミンEを使用しています。
  • ビートパルプには硫酸系の薬品が使われていません。甜菜から砂糖を抽出する際には圧力をかける方法が用いられています。
  • 製造はオソピュア ドライフードだけカナダ産でその他(アガリクス、フレッシュミックス、オソピュア犬缶)はアメリカ産です。製造工場については記載がありません。
  • 日本語公式サイトはありませんが、総輸入代理店はしっかりした作りのWebサイトを持っています。

参照:https://kmt-dogfood.com/
https://artemiscompany.com/


成分と肉含有量の分析

フレッシュミックス スモールブリードアダルト<小粒タイプ>は原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。

しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。

ラベルの分析で乾物基準はタンパク質が28%、脂質が17%、推定炭水化物が48%と判明しました。

脂質とタンパク質の比率は約60%です。

一般的な成犬向けドライフードと比較するとタンパク質は平均的、脂質は平均以上、炭水化物は平均的。

えんどう豆、えんどう豆粉、フラックスシードで総タンパク質を増加させることを考えても、このドッグフードは適度な量の肉を含んでいるように見えます。

最終評価

フレッシュミックス スモールブリードアダルト<小粒タイプ>は動物性タンパク質の供給源として適度な量のチキンミールを使用した穀物を含むドライフードです。星4の評価を下しました。

とてもおすすめします。

フレッシュミックスは穀物を使用しているので同社の「オソピュア ドッグフード(穀物不使用)」と対になるフードですね。

対応犬種が小型犬と中・大型犬に別れているのでキブルサイズ、栄養素(小型犬は中大型犬よりタンパク質が高め)が調整されています。

原材料はプレミアムフードでよく見かける定番なやつですね。動物性タンパク質が複数使われており、最初の3つの食材は鶏肉、チキンミール、七面鳥の順番で並んでいます。

炭水化物は玄米、黍、えんどう豆といった犬にとって消化性が高いと考えられる穀物で構成されています。ここで唯一問題があるとすればアダルトドッグとウェイトマネジメントシニアの2つには大麦が使われており、大麦は小麦に交差抗原性があります。

野菜・果物は食物繊維やビタミン、ミネラルの供給源でもありますが、抗酸化物質(βカロテン、アントシアニン)が多く含まれている緑黄色野菜とベリー系が選ばれています。

原材料の下のほうには乳酸菌とキレートミネラルを配合しています。ただ、乳酸菌(A,B,C)、ミネラル(A,B,C)のようにまとめて書いてくれたほうが分かりやすいですよね。ここは表記の仕方を変えてほしいところです。

酸化防止剤にはローズマリーエキスなどのハーブを利用しています。他にハーブはパセリ(緑黄色野菜でもある)だけなので何か気になるときにハーブ類をちょっと足したりするのに使い勝手が良さそうなレシピです。

フレッシュミックスは生産国の公式サイトにて犬用3種類しか掲載されていません。残りの2種類*1は存在しないのでPB商品の可能性があります。

*1フレッシュミックス スモールブリードアダルト<小粒タイプ>

*1フレッシュミックス ウェイトマネージメント&スモールシニアドッグ <小粒タイプ>

グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性

アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。

詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。

おわりに

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