アカナ シングル ドッグフードの批評 (ドライ)

アカナ シングル グラスフェッドラム

アカナ シングル ドッグフードはいぬわーんで最高評価の5つ星を獲得しました。

評価:

アカナ シングル ドッグフードは4種類あります。以下はその4種類と評価をまとめた表になります。表の成長段階に書いてある記号はそれぞれの頭文字を取ったもので【G=子犬、M=成犬・老犬、A=オールステージ、U=不明】の意味があります。

また、ここでは4種類を代表してアカナ シングル グラスフェッドラムを批評していきますが、他の種類の批評が見たい場合は表中の内部リンクを利用してください。

原材料とラベルの分析

ドッグフードを選ぶ際には原材料に書かれた上から最初の10品目を見てください。原材料の表示は原則、重量順です。つまり、最初に書いてあるものがもっとも含有量が多いのです。

原材料:草を与えられて育った生ラム肉(18%), ラム肉ミール(18%), 丸ごとグリンピース, 丸ごと赤レンズ豆, 生ラムレバー(4%), ラム脂肪(4%), 新鮮レッドデリシャスリンゴ(4%), 丸ごとヒヨコ豆, 丸ごと緑レンズ豆, 丸ごとイエローピース, 生ラムトライプ(2%), 生ラム腎臓(2%), 乾燥ラム軟骨(2%), レンズ豆繊維, 海藻(1.2%) (環境に考慮した方法で採取され、不純物なしのDHAとEPA源), 新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ, 新鮮丸ごとカボチャ, 乾燥ブラウンケルプ, フリーズドライラムレバー(0.1%), 塩, 新鮮丸ごとクランベリー, 新鮮丸ごとブルーベリー, チコリー根, ターメリックルート, オオアザミ, ゴボウ, ラベンダー, マシュマロルート, ローズヒップ , フェシウム菌(ビタミンEとローズマリーで天然保存)

添加栄養素:ビタミンD3、E、亜鉛、銅

赤字は物議をかもします。

粗灰分=7.5%以下, 粗繊維=5%以下 (推定乾物繊維量=5.7%), 水分=12%以下

測定方法タンパク質脂質炭水化物
保証分析値31%15%NA
乾物基準35.2%17%39.2%
熱量基準32%38%30%


  • このドッグフードの最初の原材料は草を与えられて育った生ラム肉(18%)です。

    これは自然飼育されたラム肉のことです。ニュージランド産とのこと。

    原材料は重量順でラベルに書きます。ラム肉は水分を多く含んでいるので加工後は水分が抜けて小さくなります。2番目のラムミールも含有量が同じく18%なので、このフードのメインのタンパク質はラムミールですね。

    ちなみに、生ラム肉の”生”はアカナでは「冷凍した」を意味しています。生の状態(冷蔵した)では”新鮮”が使われるので、この生ラム肉は冷蔵保存されたラム肉を意味しています。


  • 2番目の原材料はラム肉ミール(18%)です。

    ラムまたはラムの一部を加熱して肉等と脂肪を分離し(レンダリング)、肉等だけを乾燥・粉末化したものです。タンパク質とミネラルの塊なので、メインのタンパク質に該当します。


  • 次に、このフードには5種類の豆が使われています。

    • 丸ごとグリンピース
    • 丸ごと赤レンズ豆
    • 丸ごとヒヨコ豆
    • 丸ごと緑レンズ豆
    • 丸ごとイエローピース

    これらの豆は低GIの炭水化物で食物繊維を提供します。ただし、原材料の含有量を偽る原材料の分割とも考えられます。

    この豆たちが1つの原材料だと考えれば、含有量はどれくらいになるでしょうか? 原材料リストのもっと上のほうに書かれているかもしれません。

    また、この豆たちは植物性タンパク質を多く含んでいるので肉の含有量を考えるときに考慮すべき要素です。

    ちなみに「丸ごと」は豆をそのまま一粒使っていることを意味しています。豆は加工して繊維やタンパク質だけを使われることがあるので、加工済みの豆ではないことを表しています。


  • 5番目の原材料は生ラムレバー(4%)です。

    タンパク質としては必須アミノ酸をバランス良く含み、微量栄養素も犬にとって理想的です。

    レバー(肝臓)は解毒作用がある器官なので、原材料となったラムがホルモン剤や抗生物質を投与されていたら避けたい原材料になりますが、アカナでは不使用を謳っているので安心です。

    他にもこのフードには生ラムトライプ(2%)、生ラム腎臓(2%)、乾燥ラム軟骨(2%)、フリーズドライラムレバー(0.1%)が含まれていますね。これらも高い栄養価を提供します。

    ただ、フリーズドライラムレバーは含有量からしておそらくフレーバーとしての役割を担っており、キブルの完成後に振りかけたり、混ぜたりして嗜好性を高める目的で使われています。


  • 6番目の原材料はラム脂肪(4%)です。

    主にラムミールを製造した際に脱脂された脂肪が使われます。リノール酸(オメガ6脂肪酸)の供給源です。


  • 7番目の原材料は新鮮レッドデリシャスリンゴ(4%)です。

    ”丸ごと”が付いていないので、これはリンゴ繊維と捉えていいでしょう。リンゴの繊維はペクチン呼ばれる水溶性繊維でプレバイオティクスとして、大腸で乳酸菌の栄養源となり、腸内環境を整えるお手伝いをします。


  • ここまで原材料をリストの上から順番に見てきました。この製品には他にも多くの原材料が含まれていますが、これよりも下に位置する原材料は評価に影響を与えそうにありません

    ただし、7つの例外があります。



    • まず、レンズ豆繊維です。

      レンズ豆に由来する食物繊維で栄養学的価値はなく、かさ増しの一つです。しかし、繊維の供給源としては悪くありません。


    • 次に、海藻(1.2%)です。

      海藻はヨウ素の供給源です。ラベルにはDHA,EPAの供給源とも書かれていますね。


    • そして、塩です。

      塩は悪く言われることが多いですが、必須ミネラルで生きる上で必要な栄養素一つです。


    • それから、チコリー根です。

      チコリの根にはイヌリンと呼ばれる水溶性繊維が含まれており、これはプレバイオティクスとして作用します。


    • 次に、ハーブ(ターメリックルート, オオアザミ, ゴボウ, ラベンダー, マシュマロルート, ローズヒップ)です。

      ハーブは幅広い薬効があるので気になったところだけ触れます。オオアザミは長期使用しないほうがいいハーブです。肝臓機能の保護・強化の薬効があり、ターメリックとゴボウと併用すると効果増大します。しかし、日常的に使用すると身体が本来持つ肝臓の体内浄化作用機能が衰える可能性があります。

      このフードを選ぶならフードローテーションも一緒に検討したほうがいいかもしれません。

      他は、ターメリックは胆管閉塞や胆石を患っている犬にとって禁忌です。マシュマロウは低血糖症の犬に注意が必要なハーブです。


    • 次に、フェシウム菌です。

      これは乳酸菌の一種で大腸で腸内バランスを整えてくれます。プロバイオティクスと呼ばれるものですね。定義では「腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた微生物(有用菌)」と言われています。


    • 最後に、添加栄養素(ビタミンD3、E、亜鉛、銅)です。


      追加されている合成サプリメントはたったの4つだけです。これはしっかり考えて作られたレシピの証拠ですね。可能な限り食材から栄養素を摂取するのは理想的だと思います。




    アカナ ドッグフードの特徴

    • アカナは信頼する地元の農家、牧場主、漁師から仕入れた原材料を使用しています。
    • 原材料の産地はすべて公開されています。
    • 肉、鶏肉、卵、魚は保存料不使用で毎日新鮮な状態のまま自社工場に運ばれます。
    • 肉はすべてホルモン剤・抗生物質不使用で人間用食材として認定を受けています。
    • 自社工場であらゆる工程(原材料産地、調理工程、品質、安全管理)を管理しています。また、自社工場で他社製品を製造することはありません。
    • 高GI炭水化物、植物性たんぱく質、合成添加物は一切使用していません。
    • 血糖値を安定させるため、消化吸収の早い炭水化物(トウモロコシ、米、タピオカ、ジャガイモ)の代わりに低GIフルーツと野菜を使っています。
    • 肉や臓器をふんだんに使って自然な食事を再現しているため、必要最低限の合成ビタミンやアミノ酸サプリしか使っていません。

    参照:https://intl.acana.com/ja/


    成分と肉含有量の分析

    アカナ シングル グラスフェッドラムは原材料だけで判断すると平均以上のドッグフードに見えます。

    しかし、原材料の品質だけではなく、成分 (タンパク質・脂質・炭水化物) と肉の含有量も評価を下すために重要です。

    ラベルの分析で乾物基準はタンパク質が35%、脂質が17%、推定炭水化物が39%と判明しました。

    脂質とタンパク質の比率は約49%です。

    一般的なオールステージ向けのドライフードと比較するとタンパク質は平均以上、脂質は平均以上、炭水化物は平均以下。

    丸ごとグリンピース、丸ごと赤レンズ豆、丸ごとヒヨコ豆、丸ごと緑レンズ豆、丸ごとイエローピースで総タンパク質を増加させることを考えても、このドッグフードは大量の肉を含んでいるように見えます。

    最終評価

    アカナ シングル グラスフェッドラムは動物性タンパク質の供給源として大量のラム肉とラムミールを使用した穀物を含まないドライフードです。星5の評価を下しました。

    とてもおすすめします。

    アカナは人間用食材を使っているとアピールしています。EU圏内だと法律で人間用食材が義務付けられていますが、カナダではグレーな肉が使われている場合もあるのでしっかり人間用ですよ、と宣言し、原材料の仕入れ先や自社工場ですべて管理していることの情報を公開するなど、企業姿勢が素敵です。

    アカナ シングルは肉の含有量が50%統一されています。今回、批評したグラスフェッドラムは原材料の最初が新鮮肉で2番目にミールが来ています。そして、重量あたりのタンパク質量から考えるとメインのタンパク質はミールだと思いますが、灰分は粗7.5%です。ラムの単一タンパク質だと灰分が高くなる傾向にありますが、高くないのでミールに副産物または骨はあまり入ってないと思います。

    ミールを使ってコストを下げていますが、他の部分で犬のことを思って考えられた原材料が見受けられます。(尿路を綺麗にする、腸内環境を整える作用のある原材料が入っている)。

    推定された乾物炭水化物は39%と多くありません。肉(ミール)を主体とした低GI炭水化物で構成されたフードで間違いないと思います。良いフードです。

    アカナ シングル ドッグフードはタンパク質源以外の原材料が同じなのでローテーションするなら別のメーカーをおすすめします。

    グレインフリーと心臓病の潜在的な関係性

    アメリカ食品医薬品局 (FDA) は2019年6月27日にグレインフリー (穀物を含まない) と拡張型心筋症との潜在的な関係について3回目の調査状況を発表しました。

    詳しくは「FDAがグレインフリーと心臓病との潜在的な関連性を調査対象にする」をご覧ください。

    おわりに

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    リコール等情報

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